オスプレイ新駐屯地、見えてきた全容 佐賀空港配備へ着工から1年
佐賀空港(佐賀市)に陸上自衛隊オスプレイ17機などを配備するため、空港西側に34ヘクタールの新駐屯地を建設する工事が始まって12日で1年となる。上空からは、8階建ての隊庁舎の骨組みや複数のクレーンが確認でき、空港ターミナルを大きく上回る広さの新駐屯地の全容が見えてきた。 【写真】陸自オスプレイ配備計画に伴い、建設が進む駐屯地=2024年6月10日、佐賀市、朝日新聞社ヘリから、小宮路勝撮影 九州防衛局によると、造成に必要な80万立方メートルの土砂のうち、今年5月末までに64万立方メートルが搬入された。来年6月までに、隊庁舎や駐機場、格納庫など、オスプレイが暫定配備されている木更津駐屯地(千葉県)からの移駐に最低限必要な工事を完成させる予定。 陸自オスプレイは有事の際、長崎県佐世保市にある離島防衛専門部隊「水陸機動団」を南西諸島に輸送する役割を担うことが想定される。木更津での暫定配備の期限は来年7月とされている。 新駐屯地には、オスプレイのほか、目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町など)からヘリ約50機も移駐する予定だが、時期は未定。 駐屯地建設をめぐっては、工事差し止めを求め、地元の漁業者らが国を相手取った訴訟も佐賀地裁で争われている。(岡田将平)
朝日新聞社