「ジブラルタルはスペインのものだ」、ユーロ優勝祝賀会でのロドリ&モラタの発言が政治的問題に発展…
スペイン代表のユーロ2024優勝祝賀会での発言が政治的問題に発展してしまった。イギリス『ガーディアン』が伝えている。 【写真】日本とも対戦するスペインのW杯用ユニフォーム ユーロ2024決勝でイングランド代表を2-1で破り、通算4度目の欧州制覇を成し遂げたスペイン。 その後、決戦の地ドイツから帰国したチームは15日、マドリードのシベーレス広場で多くのスペイン国民を前に優勝祝賀会を行った。 ただ、この祝賀会でマンチェスター・シティMFロドリ、アトレティコ・マドリーFWアルバロ・モラタがステージ上で「ジブラルタルはスペインのものだ」と叫んだことで、大きな波紋を起こす結果となった。 イベリア半島の南東端に突き出した小半島のジブラルタルは、16世紀よりスペイン、18世紀よりイギリスの占領下にあるが、その領有権を巡り今もイギリスとスペインの間に争いがある。 今回のユーロ決勝ではその当事者同士の対戦ということもあり、ロドリとモラタによる前述の発言があった。また、その流れでモラタがロドリに対してイングランドでプレーしているというツッコミがあったが、ユーロMVPは「問題ない」と返していた。 この発言を受け、2013年から欧州サッカー連盟(UEFA)に属するジブラルタルサッカー協会は一連の発言を非難する以下の声明を発表。UEFAに公式な抗議を行う旨を通知した。 「ジブラルタルサッカー協会は、スペイン男子代表チームのユーロ2024優勝祝賀会を受けて、UEFAに公式苦情を申し立てる」 「ジブラルタルサッカー協会は、スペイン男子代表チームのユーロ2024優勝祝賀会が極めて挑発的で侮辱的であると指摘した」 「協会は今朝、ユーロ2024優勝後にスペイン男子代表選手がジブラルタルに関する容認できないチャントや歌を歌ったことに関して、欧州サッカー統括団体であるUEFAに苦情を申し立てることについて助言を求めている」 「サッカーにはこのような行為は許されない」 さらに、ジブラルタル政府は「スポーツは政治的に物議を醸すイデオロギーを推進するために利用されるべきではない」と同じく厳しく非難した。 「陛下のジブラルタル政府は、スペイン男子代表サッカーチームの選手数名がヨーロッパカップ優勝を祝ってジブラルタルに対する悪意ある発言をチャントしたことに失望している」 「これは、スポーツ界の偉大な成功と、ジブラルタル人にとって非常に不快な差別的な政治的発言をまったく不必要に混ぜ合わせたものだ。ユーロカップ優勝を祝う場をジブラルタルの領土を奪うという考えを推進するために利用することは嘆かわしいことだ。これは、スポーツは政治的に物議を醸すイデオロギーを推進するために利用されるべきではないという原則に反している」 一方、スペイン国内の一部の保守派および極右派の政治家は今回のラ・ロハの選手たちの行動を支持。 「選手たちはスペイン人のほとんどが信じていないようなことは何も言っていない」とマドリードの保守派市長ホセ・ルイス・マルティネス=アルメイダ氏は、『Telecinco』で言及。極右政党「Vox」の幹部ハビエル・オルテガ=スミス氏は、チャントの動画をリポストし、「そうだ」と付け加えている。
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