24年10月からパートも社会保険へ加入する流れへ!『手取りが減るかも』と心配する人が知るべきなのは…<扶養の仕組みの変化>を専門家が解説
2024年10月から、パートなどの短時間労働者に対する社会保険の適用範囲が拡大され、従業員数51人以上の企業も対象となります。パートやアルバイトで働く人にとって避けては通れないのが「扶養」ですが、ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんは「扶養の制度について『複雑すぎてわからない』と感じている人が多いのでは」と指摘しています。そこで今回は、塚越さんの著書『「扶養の壁」に悩む人が働き損にならないための38のヒント』から一部引用、再編集してお届けします。 【表】パート、アルバイトの社会保険適用範囲が拡大される流れ * * * * * * * ◆3つのメリットが、「扶養内で働く方が賢い」と思わせる 世の中の流れや実際に寄せられるマネー相談の経験から、「夫の扶養内で働くほうが賢い」という世間一般の雰囲気を感じます。 下記で紹介する扶養の「3つのメリット」を念頭に置いているからでしょう。 夫の社会保険があれば、妻も適用対象となり、病気・ケガ、出産時の保障を得られ、保険料の負担はありません(国民年金加入者としての権利もある)。 他にも、夫の給料に対する税金も優遇され、会社からは扶養手当ももらえます。 たしかに扶養内でいるメリットはあるものの、「非正規雇用と扶養」の関係も見逃してはならない問題です。
◆正規雇用に戻るのが難しい現状 女性は出産などで正規雇用を外れてパートなどの非正規になると、その後、正規雇用に戻るのは難しいとされています。 また、非正規の場合、フルタイムで働き続けても労働に見合った給料が得にくいのも現実です。 そうなると扶養内に落ちつくものの、世帯収入が増えない生活からは抜け出せず、不満や不安を抱えてしまいがちです。 今は単純に扶養内で働くのが「賢い」「お得」とは言い切れません。 扶養を正しく理解して、自分はどうすべきか考える。 その後のライフプランなどを踏まえて、自身にとって賢く、得する働き方を選ぶことが大切です。
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