プライバシー筒抜けの町内に引っ越した。最初はゴミ出しルールに翻弄されて。隣家の娘は深夜に大型バイクのエンジン音を響かせる
◆隣の奥さんに聞いてみると… 確かめる機会がないまま、次の収集日がやってきた。すると私の組の人は全軒、「向こう」にゴミを出しているではないか。私はいじわるされたのかしら……。そうこうしているうちに、隣家の奥さんと当番の日になった。 2人で「向こうの収集所」へ行き、散らかったゴミを集め、軽く水を撒いて掃除して終了。奥さんは「どっちの場所に出してもいいんだけど、掃除当番がこっちだから、やっぱりゴミ出しはこっちかな」と言う。最初からそう言ってくれればいいのに! そんな私の気持ちなどお構いなしに、私の夫の職場や子どもの保育園の話をしてくる。「してくる」というのは、私自身は話した覚えがないことを、なぜか知っていて、深く訊いてくるのだ。仲良くなったママ友のことや一緒に遊びに行く予定まで、気持ち悪いくらい筒抜けだ。 ある日、買い物から帰ってくると、わが家の駐輪場に男の人の姿が。「あっ」と思うのと、相手が振り返るのがほぼ同時で、顔を見合わせたままお互い言葉が出ない。相手は隣家のご主人。立ち尽くしている私に挨拶もなく、自分の家に戻って植木の手入れを始めた。 私は「そういうことだったのか!」と合点した。毎日、玄関先の植木の世話をしているのは花が好きだからと思っていたが、わが家の窓辺で聞き耳を立てていたのだ。いつもは自転車で買い物に行くが、今日はたまたま歩きだった。 自転車があるから家にいると思ったのだろう。植木の手入れと立ち聞きを兼ねているなんて、あー、イヤだ。それからは窓のある部屋では家族の大事な話はせず、隣家とは当たらず障らずのつきあいをするようにした。
◆バイクの騒音の原因は ブォーンブンブン、ブォーン。1ヵ月ほど経った頃、深夜にバイクのエンジン音が轟くようになった。それに続く女性たちの話し声。出所は隣家だ。爆音は3日おきに繰り返される。 近所の奥さんが「あなたのところは子どもさんが小さいし、あの音、大変じゃない?」と声をかけてくださった。隣家の娘さんが少し遠方にある病院に転職したので、夜勤の日は、見送りの母親とおしゃべりしつつ、買ったばかりの大型バイクをうれしそうにふかして出勤しているのだという。 「近所迷惑だから、大通りに出てからエンジンをかけてほしい」と注意した人がいるそうだが、「深夜に女性がバイクを押して歩くのは危険」と言い返されたとか。もはや隣家の常識を理解する気にもなれない。 「あの娘さんの病院にはお世話になりたくない」と思うのが精一杯。なんと言ってもこちらは新参者、近隣と揉めると住みにくいと思うから。 それから数年、子どもの成長とともに小さな戸建てでは手狭になってきたため、再び引っ越すことを考えた。私の3年後に越してきた女性と雑談しているとき、自分たちは頃合いを見計らって出ていくかもしれないと話した。 その女性は70歳くらいで一人暮らし。若々しくしっかりした人だ。翌々日、めったに来ないその女性がわが家を訪ねてきた。「会わせたい人がいる。都合のいい日を教えて」と言われ、強引に約束を取りつけられた。
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