「自派閥もなく、まともな側近もいない」 石破首相の「多数派工作」の行方は… 「私だったらノイローゼに」
「ホイホイと連立は組まない」
自民党になびく可能性がある、とも取り沙汰される松原仁元国家公安委員長に自民党入りについて聞くと、 「ちょっと違うかもしれませんね。やっぱり立ち位置が違うでしょ。まぁ、まだ、ちょっと仲間と相談してみますので」 として多くを語らない。 「10議席上積みできたとしても、まだ過半数には8議席足りません。そこで他党に協力を求めることになりますが、その中でも石破首相は国民民主党との連携を目指す意向です」(政治部記者) しかし当然ながら、 「国民民主党にしても日本維新の会にしても、選挙で負けた首相とホイホイと連立を組むはずがありません。ハードルは高い」(前出・青山氏) 元自民党事務局長で選挙・政治アドバイザーの久米晃氏もこう話す。 「国民の過半数に“ノー”と言われた政権に、おいそれと乗るのはなかなか難しいのではないか。今回、国民民主党が躍進したのは、反自民の票が入ったからでもあります。それなのに自民党に迎合するようなことをやれば、来年の参院選に多大な影響が出るでしょう」
白票や無効票が大量に出る可能性が
実際、国民民主党の玉木雄一郎代表は、 「自民党との連立にも、立憲民主党との連立にも入るつもりはありません。どっちも入りませーん」 と言うのだが、「首相指名は石破でお願いしたい」との要望があった場合はどうするのか、と聞くと、 「具体的に話があれば、その時に検討しますけど」 含みを持たせた言い方をするのだった。 「首相指名選挙は衆院選の投票日から30日以内に召集しなければならない特別国会で行われますが、今回は波乱が予想されます」 と、久米氏。 「1回目の投票では誰も過半数を獲得できません。決選投票では、石破さんと立憲民主党の野田佳彦代表の二人のどちらかに投票することになりますが、維新や国民、れいわや共産党などは石破さんにも野田さんにも入れづらい。なので、白票や無効票が大量に出る可能性がある。下手すると80近くの白票や無効票が出るかもしれません」