MISIAの付き人からメジャー移籍「Little Black Dress」の熱いロック バツグンの歌唱力で客の迷いをねじ伏せるパワーを堪能
【エンタなう】 久しぶりにストレートに詞が刺さる熱いロックを聴いた。世の中を斜に構えて、ギリギリの状態で這い上がるような世界観は、見た目の若さに反してどこか達観したようで、バツグンの歌唱力で客の迷いをねじ伏せるパワーがある。 インディーズデビューから6年目のLittle Black Dressが2日、東京・恵比寿のBLUE NOTE PLACEで開いたライブ=写真。ビートルズ、ノラ・ジョーンズ、ちあきなおみ、中島みゆきにも影響を受けたという岡山県出身の女性シンガー・ソングライターの遼(26)の1人によるアーティスト名だ。 4歳からミュージカルを習い、〝表現者〟になりたいと高校1年で叔父のギターを譲り受け、弾き語りを始める。オリジナル曲を制作する中で、「歌謡ロック」を掲げてきたのが面白い。MISIAの付き人などを経てプロに。 シティポップのセンス、骨太のハードロック、そこに歌謡曲の哀感などが共存する。60歳の私にもストレートに歌詞が響く。 もともと、「ライブ会場で客席側にいた」というキングレコードの25歳の女性社員が、彼女のアーティストとしての可能性に惚れ込み、役員会で懸命にプレゼン。「やってみろ」とディレクターを託された。22日にキング移籍第1弾シングルとして「チクショー飛行/猫じゃらし」を配信。触れた者を突き動かす姿勢は、きっと聴衆に届くと思いたい。(中本裕己)