「子どもの存在は究極のアンチエイジング」63歳で父親になったクリス・ペプラー「胎教にファンクを流した」娘の今
── 娘さんには、どんな風に育ってほしいですか? クリス・ペプラーさん: 娘は、僕の小さいころと性格がそっくりなんです。自由奔放で型にはめられるのが苦手。ただ、僕の場合は、ミッション系の男子校に通っていて規律が厳しかったので、小さいころにじゃじゃ馬がならされたところがあります。でも、娘の天真爛漫で物怖じせず、誰とでもすぐに仲良くなれるところは、彼女の長所であり、個性だと思うので、無理やり規制したりせずに、できるだけそのままでいさせてあげたいと思っています。彼女の個性を尊重しながら、いわゆる集団生活や社会にどうやったら適応できるかという所は、自分自身の経験をもとに、娘に伝えていきたいですね。
娘は今、インターナショナルスクールに通って学んでいます。さまざまな国籍の子どもたちと一緒に過ごし、いろいろな文化と接することで、「人はそれぞれ違う」ということを学び、のびのび育ってもらいたいなと思っています。
■父は英語、母は日本語で話して ── 娘さんはインターナショナルスクールに通われているということですが、お子さんとのコミュニケーションは英語と日本語どちらが多いのでしょう? クリス・ペプラーさん:僕は英語、妻は日本語でしゃべっているのですが、まだどちらも少したどたどしいんです。バイリンガルで育つ場合は、頭の中で整理してから言葉にしないといけないので、モノリンガルよりも時間がかかるんですね。なので、食後の10分間、毎日娘の勉強を見ています。ただ僕と同じで強制されるのが苦手なので、タイマーを使いながら「じゃあ10分間ね」と工夫しながらやっていますね。
── お子さんの存在によって、新しい経験がどんどん増えて、クリスさんの世界も広がっていますね。 クリス・ペプラーさん:子どもに教えられること、気づかされることがたくさんあって、毎日が新鮮ですね。ハロウィンやクリスマス、お正月、桜の花…これまで何十年も目にしてきて当たり前だった光景も、子どもと一緒に見ることで、また違うものに見えてくるから不思議です。人生をもう一度やり直しているというか、2度目の人生を送っているような新鮮な感覚があります。