撮影に応じる寺地拳四朗（右）とクリストファー・ロサレス　＝東京都文京区の東京ドームホテル（撮影・佐藤徳昭）

2日間にわたる国内史上最大級のプロボクシング興行「Prime Video Boxing10」（13、14日、東京・有明アリーナ）の最終会見が11日、東京・文京区の東京ドームホテルで行われた。 13日のWBC世界フライ級王座決定戦に臨む、前WBA、WBC世界ライトフライ級統一王者で、現WBC世界フライ級1位の寺地拳四朗（32）＝BMB＝は、対戦する同級2位のクリストファー・ロサレス（30）＝ニカラグア＝を応援するために来日するWBA、WBC、WBO世界スーパーミドル級統一王者のサウル・アルバレス（34）＝メキシコ＝に「僕の強さを見せます」と宣言した。 フライ級転向後初戦で減量苦から解放された寺地は「体調はすごく良くて、やっぱりライトフライ（級）のときに比べるとすごく元気。当日がすごい楽しみです。ロサレス選手を見ると、よりやる気が出る」と好調をうかがわせた。 ロサレスのチームメートのスーパースター、アルバレスの来場が決定。寺地は「僕の試合は見てもらえるということで。それはすごいうれしいです。やっぱスーパースターなんで。僕の強さを見せます」と喜んだ。 1月にエディオンアリーナ大阪で、1度ずつのダウンを奪い合う激闘の末、WBA世界ライトフライ級1位、WBC世界同級2位だったカルロス・カニサレス（ベネズエラ）に2－0の12回判定勝ちし、WBC王座4度目、WBA王座3度目の防衛に成功。慢性的な痛みを抱えていた右拳の手術を1月に受け、5月からパンチを打つ練習を始め、6月にはスパーリングを再開した。 当初はライトフライ級で4団体統一を目指す意向を示していたが、他団体王者との交渉が難航。減量が厳しく、さらに、WBC世界フライ級王者だったフリオ・セサール・マルティネス（メキシコ）が王座を返上し、スーパーフライ級へ転級することをWBCが5月22日に発表したことで、王座決定戦に出場し、世界2階級制覇を目指すことを決断した。 ライトフライ級時代の2022年以降は、試合の約1週間前から前日計量まで酵素ドリンクのみで過ごす〝断食減量〟を行い、無理やり体重を作ってきた。今回は少し食事を取りながら減量ができており「やっぱり全然違いますね」と実感していた。