北朝鮮内部に“反体制”の協力者か?「新朝鮮」拡散の動画に加え、外交官も“金体制”に不信感…北朝鮮の今を専門家が解説
統制が緩む北朝鮮
反“金一族”の動きは北朝鮮内外で高まりを見せていくことになるのか。李教授は、すでに外交官や貿易担当者の中にも「金体制はおかしい」と思い、行動を起こす必要があると考える人が増えていると話す。 ーー今後の「新朝鮮」の動きをどう見る? 「新朝鮮」の規模は今のところまだ把握できていません。数人の組織かもしれないし、彼らが言っているように北朝鮮内部とつながっている地下組織の可能性もあります。ただ北朝鮮をめぐる反体制運動は広がりを見せていることは間違いありません。 北朝鮮国内で反体制組織が作られたということは北朝鮮の内部文書から確認できるし、今回「新朝鮮」も登場しました。さらに最近は海外に派遣されている労働者が反乱を起こしたというニュースも時々耳にします。 統制が少し緩くなったというか、昔のようにはいかない状況だと思います。この勢いが続けば反体制の動きが広がりを見せることは自然な成り行きだと思います。 ーー国連安保理の場で北朝鮮から亡命した人が金体制を批判したが? 海外に派遣されている外交官や貿易担当者の中にも「金体制はおかしい」と思っている人が増えています。それに加えて脱北者団体もこのまま放置したら金体制がずっと続いてしまうため、行動を起こす必要があると考えています。 北朝鮮は最近、「反動思想文化排撃法」や「青年教養保障法」など若者の行動や思想を縛り付ける「3大悪法」を作りましたが、法律を作って厳しく罰しないと統制が効かなくなっています。金正恩体制は今、少し焦りを感じている状況だと思います。
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