バラの花束で殴り合うエル・デスペラードとクリス・ブルックス

　21日、両国国技館にてDDTプロレス『WRESTLE PETER PAN 2024』が開催。セミファイナルでは『ドラマティック・ドリームマッチ～ノーDQマッチ』としてエル・デスペラードvsクリス・ブルックスが行われた。 　6月10日に後楽園ホールで開催されたエル・デスペラードプロデュース興行『DESPE-invitacional』に参戦したクリスがデスペにシングルマッチを要求。さらに前日会見で反則裁定ナシのノーDQマッチとなり、なんでもありの試合に両者が静かに燃え上がっていた。

エル・デスペラードの乳首にホチキスを刺すクリス・ブルックス

　クリスはデスペ風のマスクを着用して入場。デスペは赤と黒のバラの花束を両手に携えて現れ、クリスに赤い花束を渡すと試合が始まるなりバラの花束でチャンバラに。リングがバラの花びらで染まり、デスペが花束からおろし金を引っ張り出すとクリスの額にこすりつけて早速流血する。 　だがクリスがデスペからハサミを奪うと、マスクを切ってデスペの顔が露わに。さらに額にハサミを刺すと、デスペは流血しながらマスクを投げつけて髪をくくり、真っ赤に染まった素顔で笑顔の打撃戦へ。

フォークボードにクリス・ブルックスを叩き込んだエル・デスペラード

　デスペのマフラーホールドをクリスがホチキスを刺して抜け出し、お互いにホチキスの刺し合いから、クリスはデスペの両乳首にホチキス。さらにデスペからもらった招待状をデスペの鎖骨に刺すが、デスペは引き剥がすと「お前に送ったもんだ」とクリスの額にホチキスで刺していく。 　プラボックスの攻防から、クリスのセコンドにいたシャーデンフロイデのメンバーでデスペに連携攻撃。デスペは消火器で迎撃し、コーナーのフォークボードにクリスをタックルで叩き込む。クリスもジョン・ウーでデスペを有刺鉄線ボードに叩き込み、プレイングマンティスボムで突き刺しフォールも2。

クリス・ブルックスにリップロックを仕掛けたエル・デスペラード

　クリスはHARASHIMAの技である蒼魔刀、KUDOの技であるダイビングダブルニーとDDTを背負って闘っていくが、デスペは避けると有刺鉄線をクリスの胸に乗せてのフロッグスプラッシュを投下し、リバースタイガードライバーからピンチェロコ。さらに有刺鉄線ボードへのピンチェロコを狙うも、耐えたクリスにデスペが男色ディーノの技であるリップロックからロコ・モノ。さらに掟破りのマンティスボムから有刺鉄線ボードへのピンチェロコを叩き込み3カウントを奪った。

試合を終えたエル・デスペラード

　激闘を終えたデスペはクリスに座礼。ぐったりとしながらもクリスは「悔しいですけど、今生きてる感じします」と笑顔に。デスペは「クリス、DDTって楽しいな。いてーけど、きついけど、すっごく笑えて、絶対負けたくないって気持ちも出てきて、堪能したよ。俺は全力でDDTってやつを味わったと思ってる。一回で終わりじゃないだろ？次いつあるかわかんないしほんとにあるかどうかもわかんない。次の試合も君とだったら心底楽しくプロレスができると思う。誘ってくれてありとうございました」と言葉を紡ぎ出し、満足そうな背中を見せて会場をあとにした。