「もっと応援したい」新鮮な魚介類をお得にゲットして水産業者を応援! 東京都発の取り組み“海の幸キャンペーン”
日テレNEWS NNN
福島第一原発の処理水放出を受けて、東京都が始めた取り組み、その名も「食べて応援! 海の幸キャンペーン」。水産物への風評が懸念される中で、消費を促すための取り組みです。実施から日がたち、今の現場の声を河出奈都美アナウンサーが取材してきました。 海の幸キャンペーンは、2023年の11月13日現在で、都内にある1486のすし店や鮮魚店が参加しています。支払うときに、二次元コードを使うと、1回の支払いにつき、最大30%のポイント還元がある、お得なサービスです。河出アナが訪れたのは、キャンペーンに参加している鮮魚店。参加した理由には、お客さんたちのある思いがありました。 sakana bacca 中延 石井 宏和店長 「ALPS処理水放出後、日本の水産業を応援したいというお客様の声をたくさんいただきまして、このキャンペーンをきっかけに魚をたくさん食べていただきたいなと」 水産業への応援と同時に、お得な還元があるということで、普段は買わない水産物を手に取る人も多いといいます。お店を利用した女性に話を聞くと キャンペーン利用者 「お得に買えるのはうれしいなと思います。もっともっと応援したいなと思うので、前よりも積極的にお魚を食べるようになりました」 こちらのお店では、中国の禁輸措置で輸出できなくなったホタテを買い取り、お弁当のホタテを増量するなどの販売促進も行っていました。 sakana bacca 中延 石井 宏和店長 「たくさん買って、たくさん食べていただくということで、応援をしております」 続いて訪れたのは、キャンペーンに参加しているすし店。取り組みについて、初めて知ったというご婦人たちに聞くと…。 河出奈都美アナウンサー 「(風評を)気にして買われたりは」 食べに来た客1 「全くない」 食べに来た客2 「息子が買っていました。応募しようと言って」 河出奈都美アナウンサー 「キャンペーンがあるということで、積極的に食べにいきたいと思ったりしますか」 食べに来た客3 「あればやりたいですよね。応援したいから」 食べに来た客2 「要は、おすしが食べたいってこと」 外国人観光客たちも、日本のおすしを堪能していました。 処理水放出からまもなく3か月。キャンペーンで、福島の漁業の現場で、変化はあったのでしょうか? 相馬双葉漁協 原釜地区青壮年部 石橋 正裕部長 「処理水に関しての風評は少ないなと思います。逆にそうやって福島の魚を食べて応援していただけるっていうことが、自分たちとしてはうれしいなって」 しかし、養殖業が直面している問題については… 相馬双葉漁協 原釜地区青壮年部 石橋 正裕部長 「中国などに輸出できないというのは、本当に原発の問題っていうのは、かなりまだ複雑に残っているんだと感じています。福島の魚は検査をくぐり抜け、ちゃんとした出荷をしていますので、その中でも福島の魚は、おいしい魚は多いので、そういった福島の魚をどんどん食べてほしいです」 処理水放出による風評への懸念。私たちが、海の幸をおいしく食べて魅力を伝えることが、一番の応援になるのかもしれません。