「昇進よりもワークライフバランス」と言っている若者。それで老後資金は貯まるのでしょうか……。
出世しなくても老後資金は貯まる?
総務省統計局の令和4年の「家計調査」の結果をみると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、毎月の不足分が平均で約2万2000円となっています。単身世帯でも不足分は毎月約2万1000円です。仮に毎月2万円が不足するとした場合、20年間で480万円、30年間で720万円が足りなくなります。 同調査によれば、若い世代も含めた単身世帯の1ヶ月あたりの平均消費支出額は約16万2000円です。賃貸物件に住む場合は、地域にもよりますが、毎月25万円ほどの支出額となるケースも出てくるでしょう。 賃金構造基本統計調査によると、全体の平均月給は約31万2000円のため、手取りが25万円ほどと仮定した場合、それなりのボーナスを受け取らなければ、おそらく十分な貯金はできません。 年齢を重ねると昇進などをしなくても給与が上がるのが一般的です。一方で、プライベートでは結婚や出産などが考えられ、結婚したり子どもができたりすると、さらに生活費は増えます。それでも昇進や昇格をしないままでいると、老後の資金を貯めるのは非常に難しくなる可能性が高いでしょう。
昇進しないままでは老後資金を貯めるのは難しい
20代の7割以上が昇進や昇格に対する欲がないといった調査結果があります。プライベートやワークライフバランスを考慮してのことでしょう。 しかし、一般的には昇進に伴い、給与も上昇します。昇進しないままでいると、平均的な生活水準では貯金をするのが困難となりかねません。結果的に、老後資金が貯められないまま定年退職を迎えるおそれもあります。将来を考えれば、昇進は避けられないものとなるでしょう。 出典 東晶貿易株式会社 転職サイト比較plus 出世欲に関するアンケート(PR TIMES) ビジネスコーチ株式会社 昇進・昇格に関する社員意識調査2023 (PR TIMES) 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部