「G7サミット」で“崖っぷち”の岸田首相は日本国代表として何を語ったのか? 2日間のセッション内容を振り返る
岐路に立たされるG7サミット
その延長で考えてみた。来年のカナダG7で残っている首脳は、一体何人いるだろうか? イギリスのリシ・スナク首相は、来月4日の総選挙で敗れれば終わりだ。バイデン首相も、11月5日の大統領選挙で敗れればおしまい。そしてわれらが岸田首相も、9月の自民党総裁選で敗れれば退陣となる。ドイツのオラフ・ショルツ首相は、すでにレイムダックのような状態だ。フランスのマクロン大統領も、6月30日と7月7日の総選挙に敗れれば、同様にレイムダックと化す。 そもそも、今月6日~9日に開かれていたEUの議会選挙では、EUを破壊しようとする勢力が躍進するという皮肉な結果となった。アメリカでも、81歳と77歳の両候補者が罵倒し合っていて、国民は冷めている。 まことに民主主義とは「はかない存在」だ。かつ劣化が甚だしい。来年でちょうど半世紀を迎えるG7サミットが、岐路に立たされているのは間違いない。(連載第732回)
近藤 大介(『現代ビジネス』編集次長)