【静岡競輪・GPシリーズ】中野慎詞と太田海也 パリ五輪の盟友が1年ぶりガチンコ勝負
<27日・静岡競輪・前検日> 121期を早期卒業した中野慎詞(25)=岩手・S1=と太田海也(25)=岡山・S1=が、激突する。競輪での対決は1年ぶり、立川ヤンググランプリ以来だ。 中野は今年を振り返って、「今までにない経験をした。競輪もそうだし、自転車に対してもここまで全力になれたのは初めて」と力強く言い切った。 メダルに手が届く寸前だったパリ五輪ケイリン決勝の終4角で接触されて落車。4着に終わり、左鎖骨骨折も負わされた。それでも「成績は出せなかったが、五輪でも競輪でもすばらしい経験ができた。競輪に関しては成長を感じている」と、頼もしさを感じさせる態度で話した。 昨年、強さを見せつけられた太田に雪辱を期す準備はできている。「まだまだ後ろを回る立場ではない」と自力でガチンコ勝負だ。 太田も大会史上初の連覇が懸かる。こちらもパリ五輪ケイリン準決で微妙な判定に涙をのんだ。だが「ナショナルチームで活動しているけど、自分は漢字の『競輪』が好き。気持ちは揺るがない」と、トラック競技よりも競輪での勝ちにこだわっている。 前回は地元の玉野記念で決勝進出。「今年一番いい感覚があった。感覚が戻ってきている」。昨年、ファンの度肝を抜いたパワフル先行を再現できる状態。もちろん自力勝負だ。同い年の盟友でありライバルが、最後のヤンググランプリで熱く火花を散らす。