鹿児島県 元気が出る公社 旅行部発足で開所式 宇検村ならではのツアー創出へ
宇検村などが運営する、㈱宇検村元気の出る公社(代表取締役・元山公知村長)の新部門「旅行部」の開所式が19日、 事務所を構える同村の旧宇検市場であった。新部門は、奄美大島で旅行事業を営む資格「旅行業登録」で県が認可。今後は村や村観光物産協会らと連携しながら、地域の資源を生かした宇検村ならではのツアーをつくり、交流人口拡大を図っていく。 認可は10月8日付。公社で旅行業務取扱管理者資格を持つ高岡斉さん(69)に白羽の矢を立てて推進。村企画観光課が企画し、今年4月から準備を進めてきた。 新部門は、奥座敷と呼ばれる宇検村で、通過型の観光客を村内へと誘導し、滞在時間を延ばすプランを独自に提供していこうと立ち上げた。ツアーは、焼内湾、サイクリングロード、集落行事など、脈々と受け継ぐ深淵に触れる感動などをテーマに造成を計画。村民や観光業者の意見や要望を取り込みながら、大手旅行会社では体験できない宇検村の魅力あふれる旅を届けていく。 開所式では、村職員や議員、観光関係者ら約20人が出席し、安全を祈願する神事が執り行われた。あいさつした元山村長(代読)は「宇検村の稼ぐ力をさらに高めたい。行ってみてよかった、やっぱり来てみてよかったと言われる旅行業を目指したい」と抱負。事務所を担う高岡さんは「期待とわくわく感、不安を抱えながら出発していく。恵まれた自然、14集落の素朴さなどを壊さないよう、村民と協力してツアー造成を進めたい」と決意を込めた。 公社は村(55%)、奄美大島宇検林産、林研社宇検(45%)が出資し、1996年に設立。新たな旅行業のほか、堆肥(たいひ)センターの指定管理、農業用機械の運転業務代行などを手掛けている。