引きこもり生活2年間から、“スターダムのアイコン”へ 岩谷麻優が語る人生を激変させる方法
「ラスボス級ばかり出てくる」
――Sareee戦を含め、ルールや暗黙の了解を超えて、ブチギレる瞬間みたいなことは、過去にあったんですか。 「いや、自分はあまりないですね。だけど、アントニオ猪木さんとかってヤバいじゃないですか。(対戦相手の)目に(指を入れた)……」 ――自伝によると、生涯で3回、相手の目に指を入れたような凄惨な試合があったと書かれています。 「ですよね。す、すごいじゃないですか。だから、もし自分がそういう立場になったとしたら、やり返す力とか、やり返す気持ちはないなって思いますね。ましてや目に指を突っ込むとか……」 ――でも、ヤらないとヤられるとなったら、自然とやり返すというか、防衛本能が働くんじゃないかと……。 「そう……なんですかね。自分はまだ、そこまでの試合をしたことがないんだと思います」 ――では、最後に第3代IWGP女子王者として、改めて今後の抱負というか意気込みをもらえたら。 「やっぱり自分は初代になりたかったんですよ。だけど初代王者決定トーナメントの決勝でKAIRIに負けてしまって。初代になれないんだったら、もう自分がスターダムにいる意味もないし、もうこのベルトもいらないって自暴自棄になったこともあるんですけど、その後に第2代がメルセデス・モネで、そして岩谷麻優がこの3代目のチャンピオンとしてここにいる。モネからベルトを奪ったこともすごくデカいと思ってるし」 ――自信につながったと。 「はい。IWGP女子のベルトってスターダムの管理ベルトじゃないんですよ、これ。新日本プロレスさんの管理するベルトだから、いわば預かっているものだけど、自分がチャンピオンなら好き勝手してもいいじゃないですか。だったらこのベルトって別にスターダムだけじゃないところで争ってもいいし、海外でももちろんできますし。 IWGPに自分の色をつけるには、Sareee戦みたいなバチバチの試合とか、(アイスリボンの)藤本つかさとか(シードリングの)中島安里紗とかもやりたいなって思いましたし。あともっと自分はもう1人、自分のライバルだと思ってる他団体の選手がいるので、それはちょっとまだ言わないですけど、その人ともやりたいって思っているし。いろんなことに挑戦していきたいなって。そういう意味では、無限大の可能性を秘めているんですよ、本当に」 ――厳しい試合が増えそうですね。 「みんなラスボス級ばっかりが出てきているので。自分、これはスターダムの選手ですけど、朱里さんとやった試合(2024年1月4日、東京ドームシティホール)も自分のベストバウトだなって思う試合ができたんですよ。その後、今度はSareeeとやって、これも自分のベストバウトだと思える試合ができて、 本当、IWGPのおかげで、自分の最高を超えてこれてるんですよね。だからまあ、藤本戦はどうなるかわからないし、もしかしたらまた最悪、流れちゃうかもしれないし(※2016年にスターダムとベストフレンズ絡みの試合が流れた前歴がある)」 ――どうなるか分からない。 「そういう過去があるので、今回も当日になるまでどうなるか分からないですけど、目の前の敵を倒していくだけですね」
“Show”大谷泰顕