引きこもり生活2年間から、“スターダムのアイコン”へ 岩谷麻優が語る人生を激変させる方法
「世IV虎ちゃん、別にそんな悪くない」
――2015年の顔面殴打事件も映画では描かれましたがあの場にいた一人として何を感じていましたか。 「自分は本当に世IV虎(現・世志琥/シードリング所属ながら現在は欠場中)とは寮で一緒の部屋だったりとか、同期で一番仲が良かったりして。試合の後も世IV虎が去った後すぐ追いかけて行って。そこからもう家に帰るまでとかをずっとそばで一緒にいたので。正直、世IV虎ちゃん、別にそんな悪くない。殴ったこととか、そういうことは良くないですけど。な、なんて言うんでしょうね……] ――何が起こるか分からないからこそプロレスだと思うんですね。 「そうですね。でも1個言えるのは、自分がああいう試合をするのは嫌だ。ダメですね、あれは。ダメっていうことは分かる。でも、ありえなくはないことなんですよ。ホントにプロレスは闘いだから、ありえないことはないわけだから。てか、なんならそういう因縁とかがある試合だと、そういう可能性しかないじゃないですか。だって自分とSareeeだってそういう試合になる可能性もあったし」 ――Sareee戦は想像した以上でしたか。 「想像以上でしたね。やっぱね。エルボー1発も本当に最初警戒してたんですよ。だからどうやって避けるかとか、どうやってガードするかとか、すごく考えてたんですよ。でも、自分が走って戻ってきたところにカウンターのエルボーを1発目入れられた時に、アゴにヒジの先端がガーンって入って、その瞬間に自分崩れ落ちたんですよ。なかなかエルボーで崩れ落ちるってことないんですけど、その瞬間、あ、ヤバいヤバいヤバいヤバいみたいな。 でももうそこから自分はもう本当にスイッチが入って。スイッチが入ったところで裏投げとか食らっちゃったらヤバいじゃないですか。だけど3連発か4連発ぐらい食らって。そしたらもう試合中はヤバいとか思わなかったです。もう何も考えることもできないぐらいSareeeしか見えてなかったので本当にお客様が失礼ながら全く見えなかった。目の前の敵で精一杯というか、本当にただガムシャラに闘って。痛かったですけど、終わってみればいい痛みでした」 ――不穏試合にはならなかった。 「はい。でも難しいですよね。自分たちからしたら、もしかしたらそういう、数年に1度そういう試合もあるのかもしれない。昔は神取忍さんとか……」 ――ありましたね(1987年7月に行われたジャッキー佐藤戦)。 「じゃないですか。だから数年に1度はあり得ることなんですよ。だから誰がそこをやるか、誰がどうなるかっていうところなだけであって。なる時はなる。でも一般のお客さんからとかしたら、あれ、やっぱ壮絶な試合だったと思うので、なるべくないようにはしていかなきゃなっていうのは思っていますね」