エリオットのバンジー氏、シタデルに移籍-ヘッジファンド人材争奪戦
(ブルームバーグ): アクティビスト(物言う投資家)として知られる米ヘッジファンド運営会社エリオット・インベストメント・マネジメントのパートナー、ナビール・バンジー氏が、資産家ケン・グリフィン氏が創業した米ヘッジファンド運営会社シタデルに移籍した。ヘッジファンド業界きっての大型異動となった。
ブルームバーグ・ニュースが確認したエリオットの社内文書によると、ロンドン在勤のバンジー氏(38)は10年余りの在職を経て退職する。シタデルの担当者は同氏の採用を確認したが、具体的な職務などの詳細は避けた。
エリオットの社内文書によれば、バンジー氏の業務管理や投資の責任を他のチームメンバーに移す作業が始まっている。同社を創業した資産家のポール・シンガー氏の息子で、ロンドン事務所を率いるゴードン・シンガー氏が、バンジー氏の取引を他のチームメンバーとともに監督すると、事情に詳しい複数の関係者が述べた。日本での取引については、昨年同社に移籍したアーロン・タイ氏がシンガー氏を補佐するという。非公開の情報につき関係者は匿名で話した。
2012年入社のバンジー氏は、今年パートナーに昇進。欧州と日本でのプレゼンス強化に貢献してきた。非公開化される前の東芝で取締役を務めた経歴もある。エリオットの広報担当者はブルームバーグの報道後、社内メモの内容を確認した。シタデルのバンジー氏採用については、英紙フィナンシャル・タイムズが匿名の関係者情報として報じていた。
原題:Citadel Hires Elliott’s Bhanji in Race For Hedge Fund Talent(抜粋)
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Swetha Gopinath, Dinesh Nair, Eyk Henning