「半導体産業の成長は明らか」 世界の半導体装置、24年は過去最高へ 売上高1090億ドルに拡大 25年も17%成長
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は10日(日本時間)、世界の半導体製造装置の2024年売上高が前年比3.4%増の1090億ドルと過去最高になる見通しだと発表した。半導体装置は、前工程と後工程の両分野にけん引されて25年も成長が持続し、売上高は1280億ドルへとさらなる拡大を予測している。 【関連写真】世界の半導体製造装置の需要予測 「世界の半導体産業は、AI(人工知能)技術が生み出す多様な革新的アプリケーションを支えており、成長の可能性は明らかだ」。SEMIプレジデント兼CEOのアジット・マノチャ氏は、好調な半導体市場についてこう説明する。 シリコンウエハーの処理装置などを含むウエハーファブ装置の売上高は23年に過去最高の960億ドルを記録し、24年はそれを上回る2.8%増の980億ドルを見込む。背景には、好調な設備投資が中国で継続していることや、AIの拡大などがある。25年には1130億ドルまで拡大すると予測する。 パッケージングなどの後工程装置の売上高は過去2年減少していたが、24年後半からは回復を見込む。25年に成長が加速する見通しで、半導体テスト装置は前年比30.3%増、組み立て・パッケージング装置は34.9%増とそれぞれ大幅な増加を見込んでいる。 装置への投資は、中国、台湾、韓国が25年までトップ3を維持するとの見方を示した。中国への装置出荷額は24年に過去最高の350億ドルを超える見込みだ。
電波新聞社 報道本部