名品「MICHAEL」の歴史と「CHAMBORD」の人気から見る「Paraboot(パラブーツ)」が選ばれる理由
1908年にフランスで創業した「Paraboot(パラブーツ)」。
長い歴史を経た今でも世界中で多くのファッション愛好者に支持されている。
今回はその秘密を探るべく、Paraboot日本総代理店の株式会社アール・ピー・ジェー プレス 渡辺惇さんにお話を伺った。
MADE IN FRANCEを守り続ける伝統的な靴
Parabootの生産拠点はフランスをはじめ、イタリア、スペイン、ポルトガルなど、ブランドの規模が大きくなりラインナップが増えていくにつれて、フランス以外にも生産拠点が増えていった。
このようにParabootの靴はMADE IN EUが基本だが、伝統的なモデルは今でもMADE IN FRANCEを貫いているという。
Parabootの靴が作られる生産背景からお話しいただこう。
「創業者はレミー・リシャール・ポンヴェールという人物で、115年にフランス東部のイゾーという街を拠点としてリシャールポンヴェール社を設立しました。当時から本格的な革靴作りを続けており、Paraboot以外にさまざまなブランドを展開しております。現在は工場と本社機能を近くのサン=ジャン=ド=モワランという街に移転し、Parabootは作られています」
Parabootのソールを紐解くと見えてくるブランド名の由来
昔、フランスでは木底、革底の靴が多く、リシャールポンヴェール社でもそういった靴の生産を行っていたという。1920年代、創業者がアメリカでゴム底の靴を見てひらめいたところから、ラバーのソールがつけられた靴作りが始まったようだ。 「Parabootのオリジナルソールはブラジルのパラ港から出荷される良質な天然ラテックスをソールの原材料としているところから、パラ港のパラをとってParabootとなりました。 Parabootはソールをオリジナルで作っており、ソールすべてにモデル名がついていて、その種類は多岐にわたります」
Parabootの名前が世界へ広まった代表的モデル「MICHAEL(ミカエル)」
Parabootの歴史を語る上で欠かせないモデルが「MICHAEL(ミカエル)」だ。これこそがParabootの名前を世界へ広めた代表的モデルだという。そんなMICHAELのディテールを詳しく紹介してもらおう。 「MICHAELはMORZINE(モジーン)という1937年からあるシューズがルーツとなっており。MORZINEをモディファイドしたモデルとしてリリースされたのですが、それでも1945年とかなりの歴史のあるモデルになっています。
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