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（ブルームバーグ）： 今月のドル高は、米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝つとの見通しが賭け市場で強まっていることが主な要因だと英銀スタンダードチャータードはみている。

10月のドル上昇分のうち60％が11月５日の投票でトランプ氏が勝利するとの賭けが増えていることに関連していると同行は試算。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は今月３％近く上昇しており、2022年以来の月間上昇率を記録する勢いだ。

トランプ氏が政権に返り咲けば、高関税とそれに伴う市場のボラティリティーが想定されることから、同氏の勝利は安全資産であるドルの上昇につながると多くのアナリストは分析している。

スタンダードチャータードのグローバルＧ10為替調査責任者スティーブン・イングランダー氏はリポートで、「賭け市場でトランプ氏勝利の確率が高まるにつれ、ドルが強くなっている」と指摘し、「債券よりも為替に大きな影響を与えている」とコメントした。

賭けサイト「ポリマーケット」でのトランプ氏勝利の確率は60％、「プレディクトイット」は57％。だが、最近の世論調査では、トランプ氏と民主党候補のハリス副大統領は互角の戦いで、大接戦を繰り広げている。

市場ではトランプ氏勝利の確率が70％に近いと織り込まれているとイングランダー氏は推定。

トランプ氏が当選し、上下両院の主導権を握るのが民主、共和両党で分かれる結果になれば、利益確定の余地があるとみているほか、共和党が両院を制した場合、市場に影響が及ぶ可能性があるという。

原題：Trump Bets Are Dictating Dollar’s Rally, Says Standard Chartered （抜粋）

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