【徹底解説】新『スーパーマン』特報で提示された謎 登場キャラクター&監督の発言まとめ
また、かなり小さくてわかりにくいが、レックス・ルーサーがいるビルの看板「ルーサーコープ(LUTHERCORP)」が映し出されるシーンで、アーチ型の部分を歩いているのが、エンジニア/アンジェラ・スピカ(マリア・ガブリエラ・デファリア)だと、ガン監督が認めている。彼女はナノテクノロジーによる特殊な血液を持ち、全身を金属化するなど体を自由に変形させられる。また彼女は、DCスタジオが製作を発表している、スーパーヒーローのチーム「オーソリティ」を描く映画『ジ・オーソリティ(原題)/ The Authority』にも登場することが決まっている。
そして、特報では謎も提示されている。まず、スーパーマンと戦う巨大怪獣の正体は、何なのか不明。そしてもう一つ謎なのが、観客のいないスタジアムでスーパーマンと戦っている、全身黒いボディスーツの男。これについては噂がある。一つは、多次元宇宙に存在する悪のスーパーマン=“ウルトラマン”ではないかというもの。また、この映画には、身体変容能力を持つメタモルフォやエンジニア、天才的科学者ミスター・テリフィックが登場するので、レックス・ルーサーが、クローン技術によって生み出すもう一人のスーパーマンではないかとの噂もある。コミックでは、ルーサーが生み出すスーパーマンのクローンは不完全で、身体能力は互角だが知能は低く“ビザロ”と呼ばれるが、特報に登場するのは、ビザロとは異なり、知能も同等の存在のようだ。
コミック由来のイースターエッグも大量
レックス・ルーサーが登場する時、建物に掲げられている看板「ルーサーコープ」は、レックスが父親から引き継いだ企業名。レックスはこの名称を後に「レックスコープ」と改名する。また、スーパーマンが緑色の光を浴びせられる前、苦悩する表情で俯く時、背景の壁には「スタッグ・インダストリーズ(Stagg Industries)」の文字がある。これは、富豪サイモン・スタッグが経営する巨大企業スタッグ・エンタープライズの一部門の名称だろう。メタモルフォが変異したのは、このサイモン・スタッグの命令が原因だった。 細かいところでは、新聞記者姿のクラーク・ケントがデイリー・プラネット社に入って行く時、入り口に立っている警備員が呼んでいる新聞には「ゴリラ・グロッド」の記事が掲載されている。ゴリラ・グロッドは怪力と高度な頭脳、テレキネシスなどの超能力を持つヴィランだ。 また、スーパーマンのマークの旗を掲げる少年がいる紛争中の場所は、ニュース映像のテロップに「ボラヴィア国境地帯(Boravian border)」と表示されるが、ボラヴィアは、コミックでは「Superman #2」(1939)初登場の歴史ある地名。コミックでは、ヨーロッパの架空の国の名称で、スーパーマンはこの国の内戦に介入したことがある。映画でスーパーマンがどう関わるのかが気になるところだ。