「SHIBUYA TSUTAYA」が絶好調、Z世代やインバウンド呼び込む 4月にリニューアル、IP(知的財産)コンテンツを主軸に
4月25日にリニューアルオープンしたTSUTAYA旗艦店の「SHIBUYA TSUTAYA」(東京都渋谷区)が、予想以上の人気を集めている。「TSUTAYA」は、従来、書籍やCDなどのパッケージセールス中心だったが、アニメや人気キャラクター商品などIP(知的財産)コンテンツを主軸にしており、Z世代の若者やインバウンドを呼び込んでいる。 障がいを持つ娘のため、3年間は主夫だったCCCの新社長
◆アニメ、キャラクター、IPが主軸
運営元の「カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社」(東京都渋谷区)によると、リニューアル後はアニメやキャラクターを主軸に変えたことで、好調となったという。 オープン当初、1日3万人の来館を見込んでいたが、1日平均約4万人ペースを維持している。 このTSUTAYA旗艦店のテーマは「好きなもので、世界をつくれ。」だ。 地下2階、地上8階建ての各フロアにはそれぞれコンセプトが設けられている。 地下2階から1階は「世界中のIPで好きをつくるフロア」。 さまざまな人気コンテンツとコラボレーションし、期間限定のポップアップストアやイベントを開催。 2階から4階は「インスパイアされるカフェ&ラウンジ」。 2階にスターバックス、3、4階は時間制のカフェ・ラウンジ「SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」となっており、新しいワークスタイルを提案する。 5階から8階は「ここでしか出会えない体験でつながるフロア」として、IPコンテンツをテーマにした体験やファン同士がつながる「POKÉMON CARD LOUNGE」「IP書店」「コラボレ―ションカフェ」などを展開し、新しい文化を世界に発信する。
◆新生CCCは再び文化の牽引役になれるか
「SHIBUYA TSUTAYA」は、CCC創業者の増田宗昭氏が1999年、社運をかけて渋谷ハチ公前のスクランブル交差点に面したビルにオープンした。 それからおよそ四半世紀。 音楽や動画のコンテンツは、CDやDVDなどのパッケージセールスから配信サービスが主流となり、新しいビジネスモデルへの転換に迫られている。 2023年、CCCは髙橋誉則新社長にトップが交代しており、「SHIBUYA TSUTAYA」は、CCCが再びコンテンツ文化の牽引役となるための足がかりになるかもしれない。
取材・文/大島七々三