「本当に楽しい」女子スケボー・開心那(15)が2大会連続銀メダル 専門家が日本の強さを解析「楽しんで努力し合える」
スケートボード女子パーク決勝、東京五輪に続き、開心那選手(15)が銀メダルに輝きました。 【写真9枚】女子スケボー・開心那(15)が2大会連続銀メダル 専門家が日本の強さを解析 予選を1位で抜けた際は、笑顔で日傘をさしながら「本当に楽しいので!最後まで楽しんで滑りきりたいと思っています!」と、“五輪が楽しい”と語った開選手。 2019年、フジテレビが初めて取材をしたときは、まだ11歳のランドセルを背負った小学生でした。 その名が一躍とどろいたのは、前回の東京五輪。 女子では彼女しか出来ない大技「ノーズグラインド」を成功させ、わずか12歳で銀メダルを獲得したときでした。 開心那選手(当時12歳): (メダルが)めちゃめちゃ重くて首がつりそうです。 あれから2年半…。 身長は22cmもアップ!以前より体が大きくなり体重が増えた分、滑りもスピードアップ。悲願の金メダルを目指し、決勝に挑みました。 開選手の1本目。代名詞のノーズグラインドを見事に決めて、91.98の高得点をたたき出し、大きなアドバンテージを得ます。 そして…暫定3位で迎えた、運命の最終ラン。 実況「珠玉の45秒間!開心那の成長物語!」 得意のグラインドを軸に攻めて、果敢にトップを狙いに行った開選手。 実況「さぁ得点はどうだ!92.63!わずかに届かなかった金メダル!2大会連続の銀メダルです!立派な立派な銀メダルです!」 渾身の滑りもわずかに届かず銀メダル。オーストラリアのアリサ・トルー選手(14)が初の金メダルに輝きました。 開心那選手(15): また銀メダルで、金メダルに一歩届かないところだったので、悔しい気持ちもあります。 今回は自分の出したいものを、すべて出し切っての結果だったので、すごくうれしいです。安心したし、うれしいし、今まで“ガッツポーズ”をそんなにしたことはないんですけど、出ちゃうくらいうれしかったです!
日本の強さの“秘密” 「お互い切磋琢磨して、楽しんで努力し合える」
金メダルにはあと一歩及ばなかったものの、すがすがしい笑顔で五輪を終えた開心那選手。 元競泳日本代表 入江陵介さん: 本当にハイレベルな争いで、見ていて本当にわくわくしましたね。インタビューを見ていても、悔しさの中にすがすがしさというか、出し切った感が伝わってきましたし、僕自身もロンドン五輪で銀メダルを取ったんですけど、そのときも金に届かなかった悔しさもあったのですけども、100%出せたからすごく納得ができたので、やはり100%出し切れたという表情が伝わってきたので、こっちがうれしくなりましたね。 開心那選手以外にも、女子ストリートの吉沢恋選手(14)や赤間凛音選手(15)、男子ストリートの堀米雄斗選手(25)とメダル続きのスケートボード。 なぜ日本の選手がここまで強いのか? スケートボードのコンテストやイベントでの解説なども行っている、スケートボードライターの小嶋勝美さんにその理由を聞きました。 スケートボードライター 小嶋勝美さん: やはり日本人特有の器用さと高い俊敏性でしょうか。スケートボードってすごく繊細なスポーツなんですよね。 加えて日本にパークがだいぶ増えたんです。この大きさのパークはなかなかなかったんですけど、最近どんどん増えてきて、これに対応できるようになったのも大きいですし、みんなコツコツひたむきに努力することで生まれる高い技術力と精神力、“自分超え”を繰り返す精神力で、五輪のような大きな国際大会でも、精神力が上回るようになったのかなと思いますね。 あとは、スケートボードは楽しんでやるスポーツなので、日本人選手ランキング上位にいっぱいいるんですけども、お互い切磋琢磨して、楽しんで努力し合えるというのが一番なのではないかなと。 ――開選手の高得点の理由は? ウォールライドという、最後に誰も走っていない壁を走ったんですね。他の選手が誰も攻めないところ、開選手の「どんなコースでも対応できるスキルの高さ」というのもあると思います。 (他の選手が攻めていないということは)スキルの高さも必要ですし、ジャッジへのアピールも大きいです。コースをまんべんなく使うということが大事になってきますので、発想力がもう。 あとは、ノーズグラインドのクオリティー、ノーズグラインドは難しい技なので。見た目はすごく簡単そうにやっているように見えますけども、とんでもないですよ、バランス力。 MC谷原章介: 開選手、悔しいという言葉もありましたけども、自分の全てを出し切った結果の銀という言葉もありました。金にも負けない素晴らしい銀。 金・銀・銅と順位付けをするスポーツでもないのではないかなというくらい、横の選手同士の“つながり”みたいなものをすごく感じる試合でしたよね。“ライバル”であって“敵”ではない、“対戦相手”ではなく一緒に高め合う“仲間”なんでしょうね。 (『めざまし8』 2024年8月7日放送より)
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