コレ、ぜ~んぶネットトゥーノエンジンなの? マセラティ MC20チェロ編
V6 3リッター ツインターボエンジンとしてマセラティのトップグレードに搭載されるエンジンが、ネットゥーノ。3種類のネットゥーノに試乗する機会を得たので、それぞれのキャラの違いをご報告。グラントゥーリズモに続く2台目はMC20チェロ編です。
この世の中心が自分になった気分です
ネットゥーノエンジンのF1テクノロジーの魅力を思いっきり反映したモデルが、MC20チェロ。このV6ツインターボエンジンのハイライトは、パッシブプレチャンバー(副燃焼室)燃焼システムです。「なんやねん、それ?」と思われるかもしれませんが、F1に由来するこのテクノロジーは、ロードカーエンジンとして採用されるのは世界初。そのあたりにマセラティの本気度、MC20チェロにかける意気込みの高さが感じられます。
とはいえ、3リッターV6、ツインターボというシステムは変わらずなのに最高出力は630PSです。ミッドシップということもありますが、コーナリングでは自分のヒップあたりが中心となって視線の先へと曲がってゆくような感覚を味わえます。しかし、ここには大きな誤解が。あくまでもMC20チェロとドライバーの中心が自分の尻下にあり、それを世界の中心だと思わないことを忘れないで、明日をたくましく生きてください。
エグゾーストも空も、エンタテインメントを満たす要素
チェロはガラストップを備えており、キャビン後方に格納することもできますが、ガラスを残して曇りの状態から晴れ(クリア)な状態をつくり出すことができます。このルーフがとっても便利で、格納しかできなければオープンかクローズの2択なのに対し、明るさを変化できるガラスルーフがあれば雨の日だって猛暑だって、空を楽しめて、より近くに感じられます。 この感性は陰翳礼讃な日本人にはちょっとわかりづらいかもしれませんが、イタリア大好きな読者貴兄であれば同感できるのかもしれません。おそらく、ですが、空があると女性も安心できますし、気分だって朗らかになる。よって、開放的な気分になりやすかったりもするわけで、モテるかどうかといった基準で判断すれば、有利に働いてくれることは間違いなさそうです。