【第3回WUBS】日本の王者白鷗大、歴史的4冠達成を視野に迎える新年度【リバイバル記事】【バスケ】
ディフェンス重視のマインドセットで準優勝に輝いた第2回WUBS
昨年の第2回WUBSでは、初戦でペルバナス・インスティテュート(インドネシア)を97-49で退けた後、準決勝でディフェンディング・チャンピオンだったアテネオ・デ・マニラ大(フィリピン)に73-58で快勝。決勝ではNCCU(国立政治大/チャイニーズ・タイペイ)に前半33-54と大量リードを許したことが響き84-90で敗れたものの、最終スコアが示す通り終盤にフィナーレを彩る猛反撃を見せて大会を盛り上げた。網野監督はディフェンス重視の姿勢を強調してこの大会に臨んだが、3試合での平均失点65.7は大会2位の好成績であり、3試合中2試合で相手を60点未満に封じ十分持ち味を発揮した。さらには、厳しいディフェンスからの素早いトランジションでオフェンスも力強く展開し、平均84.7得点と得失点差19.0は大会1位だった。 今年度もチームに残るメンバーの中では、特に佐藤のオールラウンドな活躍が光った。佐藤は3試合すべてで2桁得点を記録し、3試合のアベレージは17.0得点、7.3リバウンド、3.3アシスト。中でもNCCUとの決勝では、24得点井10リバウンドのダブルダブルに加えて4アシスト、3スティールという大暴れだった。 プレースタイルとしては、新年度のチームについても網野監督のディフェンス重視の考えは変わらない。昨年度同様、タフなディフェンスで相手を苦しめ、スピード感あふれるオフェンスで得点を重ねるアグレッシブなバスケットボールで楽しませてくれるはずだ。
☆日本の大学バスケットボール 日本の大学バスケットボールは、9つの地区で全11連盟(北海道、東北、北信越、男女各々の関東、東海、男女各々の関西、中国、全四国、九州)と、その統括機構である全日本大学バスケットボール連盟により運営されている。毎年師走に行われるインカレは1949年の第1回大会から昨年までに75回開催され、男子では過去に15の大学が頂点に立った。最多優勝は日本体育大で14回。ただし、21世紀に入ってからは東海大の7回が最多だ。 天皇杯の歴代優勝チームを紐解くと、1950年代半ばまでは大学生たちがバスケットボール界をけん引していたことがわかる。第二次世界大戦後の高度経済成長下における企業チームの台頭や近年のプロ化推進に伴い、大学チームの天皇杯上位進出が簡単ではなくなっているのは間違いない。それでも、2007年の東海大ベスト4進出、13年の青山学院大ベスト8進出など、大健闘の例がある。