【岩手】水野晃樹が挑む現役最後のミッション。最下位からのJ3残留は「マスト。必死にやっていくだけ」
いわてグルージャ盛岡MF水野晃樹が、苦しい戦いが続く残留争いへの思いを語った。10月13日の明治安田J3リーグ第32節・ガイナーレ鳥取戦で終盤に交代出場したものの、チームは敗れて最下位のまま。すでに今季限りの現役引退を発表しており、最後のミッションとなるJ3残留へ、強い決意を口にした。 【動画】岩手は65分にDF下上昇大が決めて1-2に。だが、あと1点が遠かった ■2024年10月13日 J3リーグ第32節(@ヤジン:観衆3,113人) 鳥取 2-1 岩手 得点:(鳥)小泉陸斗、丸山壮大 (岩)下上昇大
「今日みたいなプレーをしていたら、なかなか勝てない」
交代出場でピッチに立ったのは、1-2とリードされて迎えた77分だった。MFオタボー・ケネスとの交代で出場し、左CKのチャンスだったため、ファーストプレーでキッカーに。その後も右からのCKを左足で蹴ったり、左サイドから右サイドに流れてパスを受けるなど、局面を打開しようと懸命のプレーを続けた。 今季はメンバー外になることが多く、「試合に出られない時期も思っていたのが、ピッチでの声がすごく少ないし、やられたらそのまま(気持ちが)落ちていってしまう。外から見ていて分かっていたので、中に入ったら積極的にしゃべって、チームを鼓舞して、引っ張っていこうと思っていた」という。周囲に声を掛けながら同点を目指したものの、そのまま1点差で敗れる悔しい結果となった。 最下位は変わらず、19位・奈良クラブとの勝ち点差も9と、1試合ごとに状況が厳しくなる。ほとんどの時間帯で劣勢だった、この日の試合展開を「正直、今日みたいなプレーをしていたら、なかなか勝てないと思う。あれだけ自由にやられていたら」と厳しく指摘し、「どこかで自分たちのリズムにするきっかけを、誰かが発信しなければいけないし、責任を持ってやらなければいけない」と続けた。 ジェフ市原(千葉)からプロキャリアを始め、セルティック(スコットランド)や神奈川県1部リーグ・はやぶさイレブンでもプレーした39歳は、すでに今季限りでの現役引退を発表している。最後のミッションとして挑むJ3残留を「それは、もうマスト(絶対)」と強調し、「ピッチ内・ピッチ外ともども、チームを引っ張れるようにしなければいけない。必死にやっていくだけ」と懸命に前を向いていた。 取材・写真◎石倉利英