熊野市役所で放火想定、職員と来庁者ら避難訓練 三重
【熊野】秋の全国火災予防運動に合わせ、三重県の熊野市役所で15日、放火を想定した市自衛消防隊の防火総合訓練があり、職員と来庁者ら110人が避難の手順を確認した。 市によると、火災発生時に職員らの命を守れるよう、消防署員の指導の下、毎年秋に実施。市消防計画では、火災時の避難先に市役所前の市営駐車場を指定している。 訓練は、午後3時に1階税務課で来庁者がガソリンをまき、全階の各事務室に延焼する恐れがあると想定。出火を確認すると、消防隊が非常放送で避難を呼びかけた。 各階の消防隊は役割ごとに5班に分かれた。初期消火班は消火栓を使って窓から放水し、救助班は救助器具を操作。避難誘導班は来庁者と職員の避難導線を確保した。 排煙機の作動や非常持ち出し書類の搬出などもありつつ、参加者らは市営駐車場まで駆け足で逃げた。全員がそろうと総合分隊長に報告。約15分で避難が完了した。 北畑亨消防長は「それぞれが役割を全うし、真剣に迅速な避難をしてくれた。実際の災害現場での避難は困難。今後の避難行動などに生かしてもらいたい」と話した。