フェルスタッペン前代未聞! F1とシムレースで1日2勝の離れ業。ホーナー代表「彼はまさに”レーシングマシン”だ!」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1エミリア・ロマーニャGPで今季5勝目をマーク。そしてそのスキマ時間にバーチャル・ニュルブルクリンク24時間を戦っており、チームのクリスチャン・ホーナー代表は彼を”レーシングマシン”だと評した。 【リザルト】F1第7戦エミリア・ロマーニャGP:決勝結果 イモラでの週末、フェルスタッペンは忙しい週末を過ごした。F1でのドライビングはもちろん、エンジニアとの打ち合わせやPR活動の合間を縫って、もうひとつのレースを戦ったのだ。 フェルスタッペンはiRacingで開催されたシムレース、ニュルブルクリンク24時間レースに自身がドライバーを務めるシミュレータレーシングチーム“Team Redline”から参戦した。 フェルスタッペンはイモラの予選でポールポジションを獲得した後、夕方から”バーチャル”ニュル24時間に参戦。BMW M3 GT3を3時間走らせ、日曜日の朝にさらに2時間のスティントをこなした。 そしてチームが24時間レースをトップで終える頃には、F1の決勝レースを戦っていたフェルスタッペン。終盤ランド・ノリス(マクラーレン)に追い詰められながらも優勝を果たした。 ホーナー代表は敬意を込めて、フェルスタッペンは”レーシングマシン”だと語った。 「基本的に彼はレーシングマシンだからね。夕方から(シミュレータで)違うセットアップを試すことはよくある。彼がそういうことをするのは珍しいことではないんだ」 「彼は今日2勝した。1つはBMW M3で、もう1つはF1カーだ」 「彼にとってのその意味については聞いただろう。土曜日のポールポジションは本当に深く掘り下げる必要があった。そして今日のパフォーマンスもマスタークラスだった」 フェルスタッペンはレース終盤、ハードタイヤの温度を保つのに苦労し、ノリスから激しいプレッシャーを受けたが、ホーナー代表はスティント前半は全く問題なかったと振り返った。 「ミディアムタイヤでの最初のスティントでは、すべてをコントロールできた感じだった」 「ハードタイヤに履き替えたあとのスティント前半はまったく問題なかったが、だんだんタイヤの温度が下がってきて、パフォーマンスも落ちてきた」 「レース終盤で特にストレスが大きかったのは、マックスがすでにトラックリミットで3回もミスを犯していたことだ」 「彼は見事な走りを見せたので、大きなプレッシャーがあったにもかかわらずなんとか走りきり、ランドをDRS圏外にとどめることができた」 金曜フリー走行では何度かコースオフするなど、苦しんでいたレッドブル。しかし金曜日から土曜日にかけてのセットアップ変更で見事に復活してみせた。 ホーナー代表は、なぜマシンのバランスが崩れたのかを原因究明をするため、かなり深掘りをしたという。 「金曜の夜から土曜にかけて多くのセットアップ作業を行ない、マシンのバランスを大幅に改善することができた」 「かなり深掘りをした。ファクトリーの幅広いチームやシミュレーター・ドライバーたちからのサポートを過小評価してはいけないし、チームのエッセンスは、物事がうまくいっていないときに対応できるかどうかであり、我々はそれを上手く好転させることができた」 「金曜日の結果からすれば、この結果は『あり得ない』と言うべきモノだっただろう。しかし、そこから逆転してレースに勝つことができた」
Filip Cleeren