角田裕毅（RB）とパドックで会話する小松礼雄ハースF1チーム代表(C)Red Bull Content Pool

アメリカの億万長者ジーン・ハースが所有するF1チームでは「いつも通り」の業務が続いているが、彼はNascar（ナスカー）から撤退することを決定した。 このハースの決定のタイミングは興味深い。というのも、F1の世界で大きな動きがあったからだ。 アンドレッティ・キャデラックがF1の11番目のチームとして参入しようと苦闘しているが、F1のオーナーであるリバティ・メディアはこれに反対している。しかし、FIA会長のモハメド・ベン・スライエムは一貫してアンドレッティを支持している。 ■アンドレッティはハース買収しかない？ しかし、ロイターとBBCは今週、FIA会長のコメントを次のように報じた。 「私は彼らに、11番目のチームとして参戦するのではなく、他チームを買収することをアドバイスするよ。一部のチームをリフレッシュする必要があると感じている。11チームを数として持つのが良いのか、それとも強い10チームを持つのが良いのだろうか？」 アンドレッティと同じくアメリカの企業であるハースは、F1チームが売りに出されることはないと主張しているが、アンドレッティが買収するには最も手頃なチームであり、F1グリッド上の唯一のアメリカの代表チームを強化する可能性がある。 ■レッドブルも買収を勧める 既存のチームも、アンドレッティは既存のチームを買収するべきだと考えている。 レッドブルのボス、クリスチャン・ホーナーは次のように述べた。「アンドレッティが参入したいのであれば、明らかに既存のチームを買収するのが最善のルートだ。ちょうどアウディがザウバーを買収したように、現在の権利とスポーツの安定性を保護するためにね」 ■角田裕毅も候補に 小松礼雄氏がチーム代表を務めるハースF1には、来季のシートを求めて複数のドライバーがコンタクトしており、シート争奪戦は激化している。 角田裕毅（RB）はRBやレッドブルへの忠誠心を表明しているが、「もし（RB）またはレッドブルよりも魅力的なオファーがあれば、それについて考えようと思います」と移籍も検討しており、その中にはハースが含まれていると考えられている。 コンストラクターズ・ランキングでRBに次ぐ7位につけているハースF1チームの今後に注目が集まりそうだ。