ケンタッキー、新アプリの「歴史的改悪」が占う未来コロナ禍以降、業績は順調だがDX面で「新たな課題」が
なお、これはwebもそうだが、画面を確認すると画面上部から3本の赤いラインが下りてくる。ネットオーダーと書いているけれど、店内がない(ああ、そういうものなのか、と納得するしかない)。 また支払いが難しく、個人情報やメールアドレスなどを入力せねばならない。 これは原稿執筆時点の状況であり、アプリやwebは改修・改良されるかもしれない。 ただKFCをよく利用する人間(私)からしても、「これは……」と感じるので、ライトユーザーは途中で注文をやめてしまう、頓挫してしまうケースもあるだろう。ライバル店舗は、かなりのUI(ユーザーインターフェース)がサクサク動くことでも知られる。
ネットではかなりひどい言葉にあふれている。また、私が経験した事象以外のエラー、たとえばログインエラー等も生じているようだ。 「2023年3月期 決算説明会資料」では、「KFCアプリ 2600万ダウンロード達成」との文字があり、「アプリとネットオーダーの連携」は同社としても重要施策のようだが、今回は紛れもない「改悪」になったと言ってよさそうだ。 なお、これから書くのはKFCの話ではなく、一般論だ。これまでタッグを組んだシステムベンダー、アプリサプライヤーを変更するときには、さまざまな目論見がある。
もちろん、コスト、デザイン、インターフェース、独創的なアイデア、保守や管理のやりやすさ……のようなものに加え、役員人事や組織の改変によって、ITベンダーを変更することで「新しさ」を出したい目論見もある。 少なくとも、アプリの使いやすさは注文や訴求性に直結するので、KFCの操作性向上を望みたい。 ■KFCの次なる課題 なお、全社の業績としては2023年度も順調な向上を見込んでいる。前節で売上推移をあげたが、営業利益(前期比+57.4%)、経常利益(前期比+33.5%)ともに2桁%増加だ。