ポルシェデザインが監修したスバル「レガシィ ブリッツェン」とは何だったのか? 時を超えていまなお人気の高いコラボモデルを振り返ります
2005年に「ブリッツェン2005モデル」が満を持して登場
2003年5月にはレガシィ自体が4代目へとフルモデルチェンジを実施。ブリッツェンはしばらく姿を現すことはなかったが、2004年の東京モーターショーに「BLITZEN 2005 model」を展示し、同年12月から販売を開始。この4代目モデルでは、ポルシェデザイン社の名前は使われず、「欧州デザイン会社」という表現となっていた。 このモデルは「B4 2.0GT」をベースに先代と同じく専用デザインの前後バンパーやグリル、17インチアルミホイールを装着し、専用カラーのプレミアムレッドを含む4色のボディカラーを設定したもので、インテリアはブラックを基調としたものとし、シートやドアトリムにはレッドとブラックのツートーンカラーまたはブラック単色いずれかを選ぶことができるようになっていた。 翌年には「BLITZEN 2006 model」を発表し、再びツーリングワゴンもラインアップに加えたほか、ベースグレードを「2.0GT spec.B」としたことで、専用アルミホイールが18インチへと大径化したのが大きなトピック。 先代のように走りにまつわる部分はノータッチだったが、もともと高いポテンシャルを秘めていたモデルだけあって、十分すぎる性能となっていた。 結局BLITZENの名を冠した市販モデルはこの2006モデルが最後となり、その後は現在に至るまで設定されていないが、2015年の東京オートサロンには、6代目のB4をベースとした「ブリッツェン コンセプト」なるモデルが展示されていた。 このモデルも歴代ブリッツェンと同じく専用のエクステリアパーツや真紅のボディカラー、専用のレザーシートなどが奢られており、市販化されてもおかしくないクオリティとなっていたが、セダン需要の冷え込みもあってか結局実際に販売されることは叶わなかった。
小鮒康一(KOBUNA Koichi)