「血液調査の必要性」を明記し「未然防止の観点も踏まえて」と提言、専門家のPFAS評価書に環境省はどう動くのか
環境省はどうするのか
PFASの健康影響についてWGがまとめた評価書は25日、食品安全委員会で正式に採択され、ボールはリスク管理を担う環境省などに投げられた。 「パブコメに寄せられた約4千件の声は、リスク評価をした私たちだけに向けられたものではありません。リスク管理を担う機関の担当者にもぜひ目を通してほしい」 この許容摂取量をもとに飲み水の目標値の見直しを議論する「水質基準逐次改正検討会」と、PFAS対策の司令塔となるべき「PFASに対する総合戦略検討専門家会議」がいずれも7月に開かれる。 規制の強化が進む海外をよそに、日本はどう動くのか。これまでのように「知見の収集に務める」という常套句で時間を稼いでばかりはいられないのではないか。 注目の夏が迫っている。 筆者:諸永裕司(もろなが・ゆうじ) 1993年に朝日新聞社入社。 週刊朝日、AERA、社会部、特別報道部などに所属。2023年春に退社し、独立。著者に『葬られた夏 追跡・下山事件』(朝日文庫)『ふたつの嘘 沖縄密約1972-2010』(講談社)『消された水汚染』(平凡社)。共編著に『筑紫哲也』(週刊朝日MOOK)、沢木耕太郎氏が02年日韓W杯を描いた『杯〈カップ〉』(朝日新聞社)では編集を担当。アフガニスタン戦争、イラク戦争、安楽死など海外取材も。(ご意見・情報提供はこちらまで pfas.moro2022@gmail.com)
諸永裕司