たった一度の転倒から「寝たきり」も… 転倒事故 約5割は自宅!?家に潜む転倒・転落の危険と対策
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 ドクターは、佐賀大学医学部附属病院 リハビリテーション科 医学博士 浅見豊子先生です。 【動画】足腰をしっかり鍛えて転倒防止!バランス感覚を養い基礎代謝もアップできるトレーニング2種はこちらから【0分48秒~】 今回のテーマは「~わずかな段差が命取り!?~家での転倒・転落の原因」 実は、転倒事故の約5割は自宅で発生しているそうです。たかが転倒と侮ってはいけません。転倒や骨折は、介護が必要となる要因の12%を占めており、たった一度の転倒によって骨折から寝たきりや大病につながる事もあるのだとか。さらに、高齢者の転倒・転落による死亡者数は8700人で、交通事故の3倍以上にのぼるというデータもあります。そこで今回は、家に潜む転倒・転落の危険とその対策を専門医に教えてもらいました。
自宅の危険スポット~転倒を引き起こす小さな段差~
<家に潜む危険> (1)部屋の敷居 1cm程度の段差でも転倒のリスクが潜んでいるそうです。 (2)配線コード 配線コードにひっかかると足を引っ張られて転倒につながるそうです。 (3)カーペット カーペットの端のめくれた部分に転倒のリスクが潜んでいるそうです。 <転倒の原因(1)筋力の低下> 小さな段差につまずく原因の1つが加齢による筋力の低下だそうです。下半身の筋肉量は20代をピークに大きく減少。80歳までに約4割が減少すると言われています。そのため、自分が思っているより上がらなくなった足が、小さな段差にひっかかり転倒につながってしまうそうです。 <高齢者には更なる危険も> 高齢者が気を付けなければいけないのが「骨粗しょう症」。骨粗しょう症とは、骨密度の低下によって骨がもろくなり骨折しやすくなる状態の事。患者数は50代から急激に増え始め、女性に関しては70代以上の3人に1人が罹患していると言われているそうです。骨粗しょう症になると、小さな段差につまずいて尻餅をついたり手をついたりするだけでも、骨折につながる事があるのだとか。さらに、骨折をして寝たきりになってしまうと活動量が減少。脳への刺激も少なくなり、認知症のリスクが高まってしまうそうです。 <転倒対策> 大切なのは、段差自体を極力減らす事だそうです。配線コードはカーペットの下に隠したり、めくれたカーペットはテープで止めたりするのがおすすめ。敷居の段差は、ホームセンターで売っている室内用スロープを設置すると良いそうです。