「95%大丈夫」と言われた1週間後に乳がんが判明「頭が真っ白になって病院のベンチで元夫に電話して」園田マイコが経験した5年間の闘病生活
治療中はもちろん副作用があり、特に抗がん剤の治療中はホルモンバランスの崩れから、夜に急に不安になったりさみしく感じたりしたことも。息子に気づかれないようにお風呂や布団の中でひとりこっそり泣いていたこともありました。指がこわばってしまうような副作用もあり、それはいまだに続いています。 ── 治療をしながらモデルのお仕事をするのは大変だったのでは? 園田さん:逆に仕事が心の支えになっていたと思います。抗がん剤治療の合間の体調がいい時期に撮影をしていたのですが、仕事が私にとってはいい気分転換になっていました。
もちろん体力が落ちていたのでつらいこともありましたが、現場に入ってメイクをすると気分が上がるし、自分が乳がんであることも忘れられるんです。抗がん剤治療で髪の毛がないときは、ウィッグをつけて撮影をしたこともありました。スケジュールを調整してくれたスタッフにも感謝ですね。 2019年に手術から10年経ち節目を迎えて、先生からは「もう来なくても大丈夫」とお墨つきをもらいました。この瞬間は心の中でガッツポーズをしたのを今でも覚えています。でも不安なので、今でも1年に1度は検査を続けています。
PROFILE 園田マイコさん そのだ・まいこ。1969年、東京都生まれ。18歳のときにモデルデビューし、「LOEWE」「クロエ」「FENDI」などのファッションショーに出演。現在は雑誌、テレビなど幅広いメディアで活躍。また、ピンクリボン運動の講演活動なども精力的に行っている。 取材・文/酒井明子 写真提供/園田マイコ
酒井明子