トヨタ、中国での増産を計画 30年までに少なくとも年間250万台生産へ
トヨタ自動車が中国での増産を計画していることが分かった。ロイター通信によると、同社は2030年までに中国での生産規模を少なくとも年間250万台に引き上げる方針を一部の部品メーカーに伝えた。また、開発業務をできる限り現地の中国人スタッフに任せ、自動車の電動化やスマート化が進む中国市場のニーズに合わせた商品を投入していく考えだという。 トヨタの中国生産台数は、2022年に過去最高の184万台に達した(23年は175万台)。目標の250万台を達成すれば、過去最高の184万台から66万台の積み増しとなる。 この2年間で多くの自動車メーカーが中国の急速な電動化とスマート化に追いつけなくなり、ホンダや日産自動車のように中国事業の規模を縮小するか、三菱自動車のように中国市場からの撤退を余儀なくされている。トヨタはこれらの日本企業とは対照的に、世界最大の自動車市場である中国市場向けに戦略転換し、中国事業の再拡大を図る構えだとみられる。 トヨタの2024年1~10月の中国新車販売台数は、前年同期比9.3%減の141万2900台だった。内訳は、第一汽車集団との合弁「一汽トヨタ」が5.5%減の61万3200台、広州汽車集団との合弁「広汽トヨタ」が15.2%減の63万3800台、高級車ブランド「レクサス」は3.4%増の14万5100台だった。 (36Kr Japan編集部)