シリーズ累計30万部突破! 人類の起源・日本人のルーツについて考える本、なぜ注目されている?
人間ってそもそもなんだろう? 私たちはどこから来たのだろう? シリーズ累計30万部突破、「こどもシリーズ」最新刊、『こどもホモ・サピエンス 人類の起源、日本人のルーツについて考える本』(カンゼン)が、9月6日に発売される。約30万年前のアフリカで誕生し、現在80億人が世界で暮らしている、私たち現生人類の成り立ちを知ることで、ヒトや社会の多様性を考えていく。 【写真】人間ってそもそもなんだろう? 遺跡、遺物、DNA解読の結果から解き明かされた最新の研究内容でわかりやすく解説! 今から約700万年前に誕生したと考えられている人類が、どのように私たち現生人類(ホモ・サピエンス)に進化し、誕生の土地アフリカから全世界に広まっていったのか? 人類の壮大な旅路「グレート・ジャーニー」を取り上げるほか、私たち人間とはそもそもどういう生物なのか? その疑問に対して化石や遺跡、遺物、DNA解読の結果から解き明かされた研究内容をわかりやすく解説していく。 また、直立二足歩行、脳容量の増大、石器や火の使用、言語、文化の発生など、人間が人間である所以についても考えていく。最終章では、私たち日本人のルーツについて、DNA解析から見えてきた縄文人と弥生人、古墳人の三重構造はじめ、最新の研究調査によって現在明らかとなってきたさまざまな内容を取り上げていく。 現代に生きる私たちヒトは、ホモ・サピエンスという人類の一種です。「現生人類」と呼んだりします。人類にはもともと多くの属・種が存在していました。小学校や中学校でネアンデルタール人などの昔の人類について学んだ人もいるかもしれません。かつては、私たちホモ・サピエンスとは歯や頭の形、脳の大きさ、手足の骨の形、行動様式などが異なる「人類」が地球上に存在していました。さまざまなタイプの人類が地球上に登場して繁栄しましたが、消えていってしまいました。 (中略) 現代社会は互いに多様性を認め合い、さまざまなヒトが暮らしやすい社会を目指しています。人類学の視点では、みな同じホモ・サピエンスなのですから、見た目や考え方に多少の違いはあっても、生物として共存できるはずです。しかし、文化的・社会的に衝突が起きてしまうことがあるのも事実です。それもまた、社会を形成し、高い技術力や芸術性、想像性など多様な能力を持つホモ・サピエンスという生物ならではの課題なのかもしれません。本書を通して私たち現生人類の成り立ちを知っていただくことで、ヒトや社会の多様性を考えるきっかけになれば幸いです。(監修者執筆・本書「はじめに」より抜粋)
文=リアルサウンド編集部