夏の甲子園は2年ぶりの開催 風間球打の甲子園史上初160キロなるか - 全国高校野球選手権大会
最注目はノースアジア大明桜、風間球打投手。史上初の甲子園での160キロが出るか
次に注目選手についてですが、最注目の選手はやはりノースアジア大明桜のエース、風間球打投手になります。地方大会の見どころの時にも取り上げた選手ですが、秋田大会でも圧巻のピッチングを見せてチームを甲子園出場に導きました。 風間投手の魅力は何といってもそのストレートです。秋田大会の準々決勝では最速157キロをマークしましたが、これは高校生が記録したスピードとしては大谷翔平選手、佐々木朗希選手がマークした160キロに次ぐ歴代3番目の数字です(佐々木はプロのスカウトのスピードガンで163キロ)。そして大谷選手、佐々木選手は地方大会でマークした数字であり、甲子園大会ではこれまで160キロを記録した投手はいません。風間投手には史上初の甲子園での160キロにも期待がかかります。 また風間投手の凄さは当然スピードだけではありません。真上から投げ下ろすボールの角度、さらにスライダー、カットボール、フォークなど変化球も高校生としてはかなり高いレベルにありますが、特に注目してもらいたいのが勝負所でのピッチングです。 1試合の中で重要な場面を迎えると明らかにギアチェンジをして、ボールの凄みがアップする瞬間があります。甲子園の大舞台でも、全国の強豪を相手にどこまでギアを上げたピッチングを見せてくれるかに注目です。
夏の大会も好投手陣に注目
春の選抜高校野球の時もそうでしたが、今年は風間投手以外にも全体的に好投手が多い印象です。右投手では高須大雅(静岡)、寺嶋大希(愛工大名電)、中西聖輝(智弁和歌山)、花田侑樹(広島新庄)、左投手では木村大成(北海)、秋山正雲(二松学舎大附)、松浦慶斗(大阪桐蔭)などがプロから高い関心を集めています。彼らのピッチングにもぜひ注目してください。
2年ぶりの夏の甲子園。ここで燃え尽きず、長い野球生活を目指してほしい
昨年からのコロナ禍で公式戦の数も減り、思うように活動できなかったチームも多かったと思いますが、何とか2年ぶりの夏の甲子園が開催されるということは本当に嬉しいことです。 ただ高校球児にとって甲子園は大きな目標であることは間違いないですが、そこで燃え尽きてしまうのはもったいないことだと感じています。大学や社会人で野球を続けることで広がる世界は大きいはずで、思わぬ成長を遂げた選手も大勢います。 甲子園でプレーする選手も、地方大会で高校野球を終えた選手も、一人でも多くの選手が高校卒業後にも何らかの形で野球に関わっていってもらいたいと思っています。