『スカイキャッスル』木村文乃の説得力ある“異質”なオーラ 早くも明かされた秘密の数々
遥人(大西利空)の日記が見つかり、冴島一家の秘密が明かされた『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)第2話。 【写真】第2話のネタバレカット 遥人(大西利空)の隠されていた事実 ※本稿は第2話のネタバレを含みます。 幸せの絶頂で自死した香織(戸田菜穂)だが、その原因は遥人と、彼をそこまで追い込んでしまった家庭環境にあった。彼は家政婦の女性と、2人の間に生まれた子どもを育てていく幸せを優先したいと日記に綴っていた。帝都医大付属高校の入学辞退の手続きも終えた遥人に、香織が追い求めてきた“幸せ”がベリベリと音を立てて崩れ去る。 一家離散となった冴島一家が住んでいた邸宅を買取り新しくこの地に引っ越してきたのが、浅見紗英(松下奈緒)の娘・瑠璃(新井美羽)の最大のライバルでもある南沢青葉(坂元愛登)ら一家だった。そしてこの浅見家と南沢家の因縁ぶりがまたすごい。父親・南沢公平(大谷亮平)は浅見英世(田辺誠一)の病院内でのポジションを脅かす存在で、紗英が脱ぎ捨てた過去の彼女を知っている数少ない知人が南沢泉(木村文乃)だった。 実は紗英には泉の両親が運営する児童養護施設で過ごした過去があり、第1話で田舎道を走るパトカーに向かって「お父さん!」と泣き叫ぶ少女こそが彼女の幼少期の姿で、改名前の馬場洋子の姿だったのだ。そう言えば、紗英が義母に家族の一員として歓迎されていないかのようなやりとりが第1話に観られたが、義母は彼女の正体を知っているのだろうか。 さらに泉は香織のことを題材にした小説を書くと言い出し、周囲から警戒され総スカンを食らう。泉役を演じる木村の持つ真っ直ぐで周囲に流されてはしまわない雰囲気が本作でも良くマッチしており、南沢一家全体がこの高級住宅地では珍しい全く背伸びしない異質な存在であることを瞬時に伝えている。 さて、遥人が受験コーディネーター・九条彩香(小雪)に勉強のこと以外にプライベートについても相談していたようだが、遥人自身も自身の言動によって一家が崩壊してしまうとは思ってもいなかったようで、行き場をなくした思いを九条を切りつけようとしながらぶつけていたが、この狭い世界で繰り広げられる泥沼はどう決着するのだろうか。九条は勉強以外のプライベートな問題にはノータッチとのことだったが、一体彼女は遥人にどんなアドバイスを送ったのだろうか。 紗英の土下座を持ってしての依頼によって九条は瑠璃の担当を再度引き受けたが、そろそろ学年1位の青葉と2位の山田未久(田牧そら)、そして3位の瑠璃という3人の三角関係を逆手にとった策が講じられそうだ。 「この街の人は幸せを装うことが上手なの。少しでも自分を良く見せようと皆必死なのかもしれない」とは二階堂杏子(比嘉愛未)の言葉だが、この街の住民は日々見えない何と闘っているのだろうか。杏子もまた息子・翔(柴崎楓雅)に教育ではなく“飼育”を施してきたモラハラ夫・亘(鈴木浩介)に対抗できるのか。
佳香(かこ)