ノースFMの81歳パーソナリティー「ツネさん」引退 15年担当「ジャズに浸れた日々」
大分県中津市のコミュニティーラジオ局ノースFMのパーソナリティー“ツネさん”こと鈴木恒男さん(81)が、10月30日の放送を最後に引退した。パーソナリティーとしては県内最高齢で、15年間、ジャズをテーマにした週1回の番組を担当。多くの名曲を紹介してきた。鈴木さんは「ジャズに浸れた楽しい日々だった」と笑顔で締めくくった。 鈴木さんは同市新魚町の自宅兼店舗で、ジャズ喫茶「ぐるーびぃ」を営む。1977年にジャズ好きが高じて開いた店には自身が選曲したジャズが流れ、各地から愛好家らが訪れる。 パーソナリティーを務めた番組名は「Keep your groove(キープ・ユア・グルーヴ)!! ツネのNOASジャズ喫茶」。「リズムに乗って」「盛り上がって」といった意味で、「視聴者にジャズを楽しんでほしい」との思いを込めた。 2009年にスタートし、1時間の放送で4~5曲を紹介。曲の背景や歴史などを解説しながら、ゲストらとの軽快なトークも繰り広げてきた。 30日の最終回では鈴木さんが若い頃、旅先で聞いて思い出深いという「サニー」(本田竹彦)など4曲を流し、最後は「グッドバイ」(板橋文夫)でしっとりと終えた。 番組終了後、同局スタッフから花束を受け取った鈴木さんは「ライフワークと思って続けてきたので少し寂しくなる」としみじみ。「番組を通じてジャズがさらに好きになったし、詳しくもなれた。今後は空いた時間をウッドベースの練習に充てようかな」とはにかんだ。