「一番大切な持ち物は…」 高校生が作った“防災リュック” 震災を知らない子どもたちへ【東日本大震災13年の“あれから”】
(※2023年1月26日にテレビ岩手の「海街リポート」で放送されたものを再編集しました)
【取材したテレビ岩手・江口アミアナウンサー 2024年3月に思うこと】
その後、震災後に生まれた地元の小学1年生に、特別授業で防災リュックをプレゼントして、備えることの大切さを伝えた麻緒さん。授業を聞いたある女子児童は家に帰ると「防災グッズをそろえて地震に備えたい」と母親に言いました。 震災で大切な友人を亡くした悲しみから、当時の記憶にフタをしてきた母親は「伝えていかなければならないと、高校生の麻緒さんに教えられた」と、初めて我が子に津波の恐ろしさや逃げることの大切さを伝え、一緒に防災グッズを買いに行きました。「命を守ってほしい」。麻緒さんの願いも、子どもたちは背負っています。 1人で活動してきた麻緒さんにはいま、同じ思いで防災の大切さを伝える社会人や大学生の仲間ができ、一緒に地元の子どもたちに授業をしています。春からは大学生で初めての一人暮らしをする麻緒さん。環境は変わりますが、これからも変わらずに、震災を知らない子どもたちへ伝え続けます。