40年前のトヨタ「ハチロク」を米国で発見 走行距離17万キロ超え 年代相応にヤレた“2ドアクーペ”の価値とは
日本でも大人気の軽量FRモデル「スプリンタートレノ(AE86型)」が海外オークションに登場
走り屋系の車好きにとって神格化されつつあるのが、トヨタが1983年に発売した4代目「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」(以下スプリンタートレノ)です。 【画像】米国オークションに見参! 日本仕様のハチロクトレノを画像で見る(30枚)
スプリンタートレノは通称「ハチロク」と呼ばれ、1.6リッターDOHC「4A-G」型のエンジンは最高出力130㎰と決してハイパワーではないものの、高回転までスムーズに回ることもあり特に若者から高い支持を得ます。 また、軽量なコンパクトボディに操安性に優れたFRレイアウトを採用したことで、レーシングカーさながらの操る喜びを与えてくれたのはいうまでもありません。 そんなスプリンタートレノの認知度を一気に高めてくれた理由のひとつに、元人気レーシングドライバーである土屋圭市選手の存在があります。 若くしてドリキン(ドリフトキング)としての異名で、頭角を表した土屋選手が愛車スプリンタートレノを度々紹介したことで、スポーツカー好きの入門車両として人気に火が付きます。 その後、スポーツカー好きの大人気マンガ「頭文字D」で、主人公の藤原拓海の愛車スプリンタートレノが登場することで、軽量FRスポーツカーの代名詞として不動の地位を確立しました。 しかし、5代目スプリンタートレノからは、スポーツカーとしての性能は向上したものの、FRからFFに変更されたこともあって、コーナリングを楽しむドライバーからは敬遠されるようになることも。 そんなこともあり、FR駆動らしさを堪能できる軽量コンパクトなスプリンタートレノ(AE86)ですが、オンラインオークション大手の「Cars and Bids」に出品されて注目を集めています。
ハッチバックではなく希少な2ドアクーペ
今回の出品車両の年式は1987年、ボディカラーはマンガ頭文字Dと同じ白で、走行距離は17万2800kmです。
もともとは右ハンドル日本仕様の5速マニュアル車をカリフォルニア州に輸入した個体で、改造は広範囲に渡っています。 エクステリアに関してはフロントバンパー程度の変更ですが、インテリアにおいては運転席、助手席ともにレカロ社製フルバケットシートにナルディ社製ステアリングホイール、TRD社製シフトノブに換装されています。 吸排気系もK&N社製オープンエレメント エアフィルターとFujitsubo社製K1 Keiichi Tsuchiyaマフラーに換装済みです。 駆動系や足回りにおいても、TRD社製双方向LSD、CUSCO社製車高調キット、キャンバープレートのほか、アフターマーケットフロントストラットタワーバー、リアストラットタワーバーや編組ステンレスクラッチ油圧ライン、エンドレスブレーキパッドなど多岐に渡ります。 ただし、内外装や装備に欠陥があり、外装に傷や欠けトランクリッドのウェザーストリップの欠落、シートの張り地、室内のカーペット、フロアマットに若干の摩耗のほか、エアコンが作動しないなどの問題があるようです。 基本的な機関部分に関しては、シフトリンケージの再構築、フロントコントロールアームブッシング、リアコントロールアームブッシング、リアスタビライザーバーブッシングとエンドリンク、クラッチライン、クラッチスレーブシリンダーの交換、ブレーキフルードのフラッシュ、エンジンオイルとフィルターの交換などのサービスが実行されているようです。 ※ ※ ※ 今回のオークションは賑わいをみせ、53件のコメントと21件の入札の末、最終的には2万5086ドル(約388万円)で落札されました。 海外でも86の人気は依然として高く、クルマ好きやスポーツカー好きな人からは絶大な支持を得る結果となりました。
Peacock Blue K.K.