「えっ…」リューズの位置が逆!? パネライより“左利き”の伝統を受け継ぐ新作ダイバーズウォッチが登場!
●イタリア海軍に愛されたパネライの伝説的ダイバーズウォッチ
イタリア・フィレンツェにて時計工房兼時計学校として1860年に誕生したパネライ。その名声を確かなものとしたのは、1930年代から40年代にかけてイタリア海軍向けに設計された特別なダイバーズウォッチでした。 【画像】無骨なミリタリズムとエレガンスが融合したパネライ新作を写真で見る(11枚) そうしたブランドのルーツを今に伝えるタイムピースが、現在ブランドの顔として広く知られるルミノール・コレクション。 特許取得済みの大きなリューズプロテクターや独特のインデックス、サンドイッチダイヤルの名前で親しまれている蓄光素材を挟んだダイヤルなど、アイコニックなディテールと卓越した防水性能を併せ持ったダイバーズウォッチです。
人気モデルゆえにこれまで数多くのバリエーションが存在しますが、中でもとりわけユニークなモデルとして知られるのが“デストロ”シリーズ。 イタリア語で「右腕」を意味する名前の通り、右の手首に装着することを想定、リューズをダイヤルの左側面に設けたモデルです。 こうしたモデルがパネライから初めて登場したのは1950~60年ごろで、製造のきっかけはイタリア海軍特殊潜水隊員の要望だったと言われます。水中での任務遂行のために、既に左手首にコンパスや水深計を装着していた彼らには、右手首に装着し、左手で操作できる時計が必要だったのです。 こうしたデザインは当時の潜水士たちにとって革新的な発明であり、現在でも時計愛好家の間ではパネライの特徴的なモデルとして広く親しまれています。
●伝統の意匠と性能を継承しつつ、モダンに進化したデストロモデル
今回新たに発表された「ルミノール デストロ オット ジョルニ」(122万1000円、消費税込)は、半世紀来受けぐつ伝統を踏襲しつつ、現代のライフスタイルに合わせたモダンな進化を遂げているのが大きな特徴。
まずケースサイズはオリジナルモデルに敬意を払いつつも、日常使いに適した44mm径へとダウンサイジング。 “オット ジョルニ(8日間)”の名の通り、ムーブメントには8日間のロングパワーリザーブを誇る自社製手巻きキャリバーP.5000を搭載しますが、これは1960年代の傑作として語り継がれるアンジェリュス社製キャリバーSF240 へのオマージュを捧げたもの。21石と113個のコンポーネントで構成され、巻き上げる際に同時に回転する2つの並列バレルを備えた特別なムーブメントです。 そして特筆すべきは、通常とは逆の9時位置に搭載した大きなリューズとサテンスティール製のプロテクター。 レフティならもちろん右腕に装着してもいいし、プロテクターに手首の自由な動きを妨げられたくないユーザーにもおすすめです。 また、洗練された印象を際立たせているのがライトブラウンのカーフレザーストラップ。優しい色調と柔らかな手触りが、手元にエレガンスを漂わせます。 スペアとしてブラックラバーストラップも付属、ストラップの交換も付属のドライバーを使って簡単に行えるので、 シーンに合わせてスポーティに装えるのも魅力のひとつといえそうです。 ●製品仕様 「パネライ ルミノール デストロ オット ジョルニ」 ・品番:PAM01655 ・価格(消費税込):122万1000円 ・ケースサイズ:44mm径・13.7mm厚 ・ケース:ポリッシュスティール ・バンド:ベージュステッチ入りライトブラウンカーフレザーストラップ ・風防:サファイアクリスタル ・ムーブメント:手巻きメカニカルムーブメント P.5000キャリバー ・駆動時間:8日間 ・防水性能:30気圧 ・発売時期:2024年11月
VAGUE編集部