ヤミル4K「日本の魅力知って」、留学経てメキシコから来日7年、YouTube登録者数847万人
スペイン語圏向けのYouTubeチャンネル登録者数847万人を誇るメキシコ出身のタレント・ヤミル4K(27)が、30日のテレビ東京「ペリー・キーの外国人トータル相談」(後10時50分)で民放キー局に初出演する。 4歳上の兄の影響で13歳の時、アニメ「NARUTO―ナルト―」を見て日本の文化に興味を持った。 「さすがに忍者はいないだろうなと思ったけど、作品に出てくる村や山、滝、川を、自分の目で見てみたいと思いました」 高校卒業後、交換留学生として来日。1年間、ホストファミリーのもとで暮らし、日本のマナーや文化、法律を学んだ。そこで芽生えた感情は「ますます日本が好きになりました。日本の人ともっと話したい。日本語をもっと学びたい」だった。2017年に再来日し、日本語学校で学ぶと、外国人留学生の入学試験に合格し、18年から都内の大学に進学した。 YouTubeを開設したのは、20年のコロナ禍で時間に余裕が生まれたのがきっかけ。「日本で暮らし始めて、多くの日本人の優しさに触れたし、本当に恵まれているなって感じたから。これを独り占めするのはもったいない。同じメキシコ人、スペイン語圏の人に知ってもらいたいと思いました」 英語、スペイン語、ポルトガル語、日本語の4か国語を操るヤミル4K。日本語で苦労したのは「距離感」だった。「日本語は、相手によって尊敬語や謙譲語、『です・ます』、ため口、いろいろな種類がある。日本語は(上司か部下か、親友かそうでないかなど)相手との距離感で変わるんです」と指摘。ブラジル料理店でアルバイトした際には「『上司には敬語で話しなさい』と、よく先輩から注意されました。英語やスペイン語には敬語がないので『敬語って何だ?』ってなりましたね」と振り返った。 メキシコで暮らす父親からは「郷に入っては郷に従え」とアドバイスを受けた。「僕はその考えに、少し違和感がありました。僕らしく言うと、『郷に入っては(郷に従い)敬意を払え』なんです。互いの文化を尊重した上で、相手に合わせる。これからも、それを心がけていきたいです」 22年からは東京から山梨県へと移住。四季を楽しんでいる。昨年3月には日本向けのチャンネルも開設し、登録者数40万人を超えた。「自然もいっぱいで治安もいい。僕の周りの日本人は、日本の魅力を楽しめているのかなって。日本の方々には、改めて、日本の魅力を知ってほしいです」 来年の目標には47都道府県を回ることを掲げた。「新しいプロジェクトとして、その土地の文化を学びたいです。和菓子が好きなので(チャンネルを使って)その土地の和菓子を紹介していきたいと思います。1人でも多くの人が日本に興味を持ってもらえたら幸せです」。ヤミルの挑戦は続く。(加茂 伸太郎) ◆ヤミル4K(やみるよんけー)本名・ナシフアロヨ・ヤミル。1997年2月18日、メキシコ・チワワ州出身。27歳。日本のIT企業に半年間勤務も、YouTuber転身。11歳から始めたテコンドーの最高成績はメキシコの全国大会2位。好きなアニメは「ドラゴンボール」。趣味は海外旅行、スノボー、料理。芸名の由来は「ハイクオリティーなコンテンツを目指したい」という思いから。189センチ。
報知新聞社