100点とっても「親から褒められたくない」? 3兄弟の母が考える、息子の“自己肯定感”が上がらなかった理由
結局、その教育を授ける大人のほうに根本的な自信がなかったことに尽きると思うんです。教員も、親たちも。方法はともかく、日本人の自己肯定感がまず低いんですもの。 そう考えると子どもたちが教育改革してくれと頼んだわけでもなく、大人のほうも良かれと思ってやったことなんだけど、手探りの狭間期に当たった世代というのは本当にかわいそうです。異質と腫れ物扱いせずに、フォローアップできる社会でありたいけれど、一体どうしたらいいんでしょうか……。 ところで3兄弟、同じ保育園に気付けば12年通っているわが家。4歳差、3歳差あるので保育方針の変化も感じやすい。長男の時に耳に入り始めていた「非認知的能力」の育成が次男の時には明確に取り入れられ、三男が年長の今は「主体性」を育てる実験的な遊びが多く見られます。 主体性を育む方針のもと、小さな意思決定を積み重ねて試行錯誤しながら自分で考えたおもちゃを保育園で作る三男は、自己肯定感がバカ高いんです。持ち帰ったおもちゃに兄たちがちょっとしたアドバイスをすると受け入れる素直さも、自信があるからこそかも。そのやりとりで上手くいって感謝されたりすると、アドバイスした兄にもちょっぴり自己肯定感のお裾分けがされているように見えたりして。 同じ家族でも親から褒められるのと子ども同士の中で認められるのはやっぱり違うようです。ケンカしてることのほうが多いけれど、たまにそんな場面を見かけたら聞こえるところで、 「えーお兄ちゃんのアドバイスで? こんなに良くなったの! さすがだねぇよかったねぇー!!」 と間接的に褒めてせめてもの自己肯定感アップに貢献しています(今のところ嫌がっている様子はない……?) ○tomekko/主婦力は低いが妄想力は高いアラフォー。3兄弟に育てられる日々。イラストレーター、漫画家、コミックエッセイスト。中1、小3、年長の男子3兄弟に夫とほぼ男子校な日々を綴っているポンコツ母さん。主な著書に『飛んで火に入る』(講談社モーニング)、『おっとり長男もっちり次男きょうだい観察手帳』(赤ちゃんとママ社)など。『AERA with Kids』で連載中の「脱・カンペキ親修行」は7年目に突入!
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