【祝!GPHGグランプリ「金の針賞」受賞!!】まさに“博物館クラス”の「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」について銀座ブティックオープン10周年に駆けつけたIWCミュージアム館長を直撃!
シャフハウゼンのIWCミュージアムとIWC銀座ブティックについて
今回、複雑時計について色々と教えてくれたセイファー氏は、自身の卒業論文のテーマにIWCを選んだことがきっかけとなって現職に就任したのだという。現在も日々IWCについての研究を続けながら、ミュージアムの館長として多くの来館者に歴史を伝えている。IWCの公式ホームページの歴史パートが非常に充実しているのは、間違いなくセイファー氏の貢献である。 「卒業論文のテーマを決めるとき、あらゆる企業に断られる中でIWCだけが情報をオープンにしてくれたのです。このブランドには創業者の時代にさかのぼれるほど多くの資料が残されていました。私から見たらまさに“宝の山”で、これらの内容をまとめ、次の世代に伝えていくことが自分の使命だと思ったのです。おかげさまで現在のミュージアムには日々多くの方が世界中から来館されています。IWCを愛用されている方も多く、大切に使われている時計を見せていただくと嬉しくなりますね。私の大好きな時間です。ミュージアムは日本語にも対応していますので、ぜひスイスへお越しの際はシャフハウゼンまで足を伸ばしてミュージアムにお越しください」
取材の最後、初来日だというセイファー氏にブティックのある銀座の印象を聞いてみた。 「銀座のことはもちろん知っていましたが、写真でしか見たことがなかったので来ることができて感激しています。いろいろな都市を訪れては街の雰囲気の中にIWCのブティックがどのように溶け込んでいるのかを見て回ることは、とても楽しい経験です。銀座ブティック10周年のイベントを終えたら色々と回ってみたいと思っています」
取材後記
本当に楽しそうにインタビューに受け答えするセイファー氏からは、終始IWCに対する愛が伝わってきた。まさしくIWCの伝道師であり、筆者もまた彼に会いにミュージアムを訪れたいと思う。その際、ポルトギーゼ・エターナル・カレンダーは展示されているのか。彼に聞いてみると、「いずれ展示することになるでしょう。それに値する時計ですから」との答えが返ってきた。ミュージアムの収蔵品になったならば、ぜひカレンダーやムーンフェイズの精度を観測してほしいものだ。「私も見届けたいけれど、そのためにはまず健康であり続けないといけませんね(笑)」(セイファー氏)
TEXT/Daisuke Suito(WATCHNAVI)Photo/Kensuke Suzuki(ワン・パブリッシング)