首相「やりますと言ったわけではない」 衆参同日選発言を軌道修正
石破茂首相(自民党総裁)は29日、TBSの報道番組で、来夏の参院選にあわせて衆院解散・総選挙を行う「衆参同日選」の可能性に言及した自らの発言について、「そういうこと(解散)をやりますとかそんなことを言ったわけでは全くない」と述べた。 首相は番組で、「国会の意思と内閣の意思が違った場合に主権者に判断いただくのは、憲法に書いてある当然のことであると申し上げた」とも語り、発言の意図を説明。解散風を吹かせる姿勢が野党の反発を招く恐れもあり、軌道修正をはかったとみられる。 首相は28日の別の報道番組で、衆参同日選について「これはある。参議院と衆議院の(選挙)時期が同時ではいけないという決まりはない」と発言し、臆測を呼んでいた。 また首相は、所得税がかかる年収の最低ライン(103万円)の引き上げにも言及。所得が上がっても税収は減ると指摘し、「単に(国民の)懐が豊かになればいいということではない。次の時代の人たちに過度な負担を負わせてはならない」と述べた。(南有紀)
朝日新聞社