鹿児島県 奄美市初の農林水産系女性 ワークショップ 事業者間交流と若いアイデア共有
奄美市は初めてとなる「みんながつながる農林水産系女性ワークショップ~人の和が地域を支え、暮らしを豊かにする~」を24日、市役所で開いた。加工食品を作る食生活改善グループの会議「かーちゃんサミット」の奄美版。パッションフルーツ生産者や水産加工・販売、特産品製造・販売などの事業者9人及び大島高校の生徒9人などが参加。事業者間や世代間の交流を図るとともに、新たな知恵やアイデアを共有した。 農業生産者、加工品生産者、販売店、これからの担い手(学生)、利用する人がつながることで、商品の価値を向上させる仕組みづくりを構築するとともに、持続できる地域づくりが目的。事業者間、世代間のつながりが生まれることで、地域における新たな相談関係や支援関係により、「一緒に良くなっていける」地域づくりに期待し、初めての開催となった。 ワークショップでは、コンサルタント会社の㈱暮人の杉本淳代表取締役が、かーちゃんサミットや全国で高校生とコラボレーションした商品などを説明。事業者と高校生が1対1で事業内容の説明を受け、その後、グループに分かれ新しいアイデアを出し合った。 グループ発表では、「パッションフルーツ畑にミキを散布し、ミキを肥料としたパッションフルーツを販売する」や「奄美の商品にQRコードを添付し、QRコードから奄美を五感で感じる映像が見られるようにする」、「大島紬柄の焼き印の入った、奄美の魚を使ったフィッシュバーガーを製造、販売する」などのアイデアが出された。 安田壮平市長は「高校生にとってもキャリア教育の一環となり、事業者にとっても新しいアイデアを聞く場となった。食と農をテーマにした事業と若い人の育成につなげていきたい」と述べた。 パッションフルーツ栽培やフルーツソースなどの製造・販売を営む、ワイワイファームの金城よしのさんは「普段は話す機会のない高校生や他の事業者の意見が聞けて良かった。いろいろな可能性があると感じた」と語った。 両親がマンゴー農家を営む大島高校1年の濱田愛乃さんは「いろいろな人と出会え、島に住んでいながら知らないことが多いと感じた。また、新しいことを考えるきっかけとなった」と話した。