セオリーに属さないクルーザー対決! カワサキ「バルカンS」とロイヤルエンフィールド「スーパーメテオ650」それぞれの個性とは
クルーザー=Vツインという図式は取り払われた
ロー&ロングなボディで空冷のV型2気筒エンジンを搭載している……というのがこれまでのクルーザーのセオリーでした。 【画像】新時代のクルーザー! 「バルカンS」と「スーパーメテオ650」を写真で見る(28枚) しかし2020年代現在では、そのセオリーが良い意味で崩れており、これまでにない形のクルーザーがでてきています。
何よりも、クルーザーといえばのハーレー・ダビッドソンが変革しています。 新型「スポーツスター」は、空冷エンジンを脱ぎ去り、新型の水冷Vツインエンジンを搭載しました。 ハーレー自身もかつてのセオリーを守りつつ、そこから脱却にもチャレンジしているのです。 そんなクルーザーは、密かなブームを迎えています。 単気筒エンジンの小排気量車や並列2気筒エンジン搭載車が増えているなど、ラインアップが世界的に充実し始めているのです。 今回はそんな変革途で誕生した2台のクルーザー、カワサキ「バルカンS」とロイヤルエンフィールド「スーパーメテオ650」をスペック面で比較してみましょう。
ボディで共通するのは、直列2気筒エンジンを核とした造形がなされていることでしょう。 そのため、エンジンの主張はVツインに比べれば鳴りをひそめています。 バルカンSのボディサイズは、全長2310×全幅855×全高1090mmで、シート高は705mm、重量は229kgとなっています。 一方のスーパーメテオ650は、全長2300×全幅890×全高1155mm(基準グレード)で、シート高は740mm、重量は241kg(基準グレード)です。 両車のボディサイズを比較すると、バルカンSの方がロー&ロングボディに見えるでしょう。 ただ、スーパーメテオの全幅はハンドルの幅の影響だと思われ、ゆったりとグリップを握れそうです。 ただ、大きく影響が出てくるのはシート高の違いでしょう。 バルカンSの方が大幅に低いため、停車時の足つき性が段違いなはずです。
スポーツできるクルーザーか、伝統的な変わり種か
両車は650ccクラスの直列2気筒エンジンの搭載車という点で共通しており、ライバル関係にあると見ることができます。 バルカンSは、最高出力45kW(61PS)/7500rpm・最大トルク62Nm(6.3kgm)/6600rpmを発揮する649cc水冷直列2気筒DOHCエンジンを搭載。 一方スーパーメテオ650は、最高出力34.6kW(47PS)/7250rpm・最大トルク52.3Nm(5.3kgm)/5650rpmを発揮する空冷直列2気筒SOHCエンジンを搭載しています。