大谷の二刀流での来季開幕「おそらく間に合う」整形外科専門医の見解 逆に制限がかかるプレーも
ドジャースは5日(日本時間6日)、大谷翔平投手(30)がロサンゼルス市内の病院で、負傷していた左肩の手術を受けて成功したと発表した。10月26日(同27日)のワールドシリーズ(WS)第2戦の本拠地・ヤンキース戦で負った左肩亜脱臼による関節唇損傷を、内視鏡手術で修復した。 * * * * ◆整形外科専門医・馬見塚尚孝氏 ドジャースの発表では「tear」=損傷ということですが、来年3月18、19日の日本での開幕戦まで4か月以上あり、投手としても野手としても、おそらく間に合うと思います。オフのトレーニングなどに制限はかかるとは言え、今回の手術はトミー・ジョン手術のように1年以上かかるものではありません。 左肩の手術ですので、投げることに問題はありません。亜脱臼後のWSでは、何らかの痛みはあったとは思いますが、スイングスピードは落ちていませんでしたし、今回の手術によって安定性が高まります。振った後に左手を離せば、スイングも問題ありません。 心配なのは、例えば投手のときに自分の左側にライナーが来て捕りに行ったときや、バント処理などで足を滑らせたときなどです。WSでは二盗で左手をついた際に亜脱臼しており、盗塁に関してはドクター、あるいは監督からストップがかかるのではないでしょうか。 ◆関節唇(かんせつしん) 関節のまわりに唇のように付着して、関節が前後、上下、左右にぶれないように支え、衝撃から守る働きをしている軟骨。野球選手ではボールの投げすぎや、ダイビングキャッチをした際に損傷することが多い。大谷のように肩を脱臼した際に損傷することもある。一度損傷すると、自然には治らないとされている。吉田正(Rソックス)も10月16日(日本時間17日)に右肩関節唇の修復手術を受けた。
報知新聞社